2012年7月22日日曜日

7/21 グルジア国立バレエ「特別プログラム」

日本初のグルジアバレエ、ガラ公演。

やはり、会場は空席が目立っていました。もともと、グルジアバレエは見ようと決めていましたので、途中から、マルグリットでニナが出演する事を知って、もちろ目的は、第3部でした。

感謝したいのは、タマル・マチャヴァリアニ、演目を盛り上げる事に成功いたしました。(良かった)

《マルグリットとアルマン》 
初見でした。
リスト、ピアノ・ソナタ ロ短調です。
2011年1月公演でのインタビューでも、エレーヌ・グリモーは、とても退屈な楽曲と答えています。それを大胆にもオーケストレーションで編曲したセンス。
いままで、ほとんどショパンでしか印象のない世界から、いきなり、ピアノ・ソナタ ロ短調です。
頭の中であの奇怪なソナタでは、まったく想像出来ないでいました。
赤、白、黒の衣装、たった35分の中に、凝縮されたアシュトンの世界観。
マルグリット((病床シーン) : アナ・アルブタシヴィリ)のベッドから逆回りにはじまります。
白手袋の幕引きで、舞台が変わり、赤のドレスのマルグリットの、溺れた享楽世界から、男爵との関係性、アルマンとの出会いから愛する表情。ころころ変わる表情にもついていけました。
 白手袋の幕引きで 、舞台が変わり、 白のドレスのマルグリットは、とても愛らしい表情に変わっていました。 郊外の家。ここで繰り広げられる愛の歌は、この演目を盛り上げています。
アルマンの父と一目で分かる態度と、懇願するマルグリット。悲哀は、ニナの真骨頂かもしれません。幸せの似合う第1位だった気もしますが、ここでは真逆な悲哀も熟す力。
 白手袋の幕引きで 、舞台が変わり、 黒のドレスで、男爵と登場します。昔のまま享楽世界へ戻ったマルグリットは、悲しみを湛えたまま会釈だけで、明らかに赤の世界とは違います。そこへ現れたアルマン、マルグリットの愛がアルマンをわがままにする様子が、ニナとアフメテリで繊細に紡がれます。アフメテリの巧さも際立ちます。短い間にこの存在感は凄い。祖国の舞台でも頑張ってる成果と思います。とてもうれしくおもいます

《デュオ・コンチェルタント》、
バランシン、これも初見なのでしたが、素晴らしい演目。
エカ・スルマワ、ダヴィド・アナネリ、まったく知らないダンサーです。たぶんこれで覚える事ができたかは、不明ですが、とても良い雰囲気。
舞台下手にピアニストとヴァイオリニスト2人が演奏を始めます。
2人のダンサーはピアノの後ろ。 休符後、互いにレッスンを始めるかの如く、手をとり、優しくはじまります。一つの小節が終わるとまた、ピアノの後ろへ、そして始まり。繰り返される1つ1つの美しさは、品の良さはさすがにバランシンです。



2012年7月21日(土)
特別プログラム

第一部
《サガロベリ》 全1幕
振付 : ユーリー・ポソホフ
音楽 : グルジア民謡、およびイオセブ・ケチャクマーゼ、
レヴァス・ラギーゼ、ギオルギ・ツァバーゼ、
メラブ・メラビシヴィリ
衣装 : アンナ・カラトジシヴィリ
世界初演 : 2008年2月2日、グルジア国立バレエによる
※音楽は特別録音によるテープを使用いたします。
≪出演≫
ソリストたち(女性) : ニノ・サマダシヴィリ、アナ・アルブタシヴィリ
エカ・スルマワ
ソリストたち(男性) : ワシル・アフメテリ、ダヴィド・アナネリ
オタル・ヘラシヴィリ
4人の女性ダンサーたち : ラナ・ムゲブリシヴィリ、グワンツァ・ガワシェリシヴィリ
エカテリネ・マハチャシヴィリ、マイヤ・イルリゼ
4人の男性ダンサーたち : ウィリアム・プラット、ギオルギ・ベリーゼ
モリス・メスヒヤ、ギオルギ・チュハイゼ
 第二部
  《ビゼー・ヴァリエーション》  
振付 : アレクセイ・ラトマンスキー
音楽 : ジョルジュ・ビゼー
衣装 : ミハイル・マハラーゼ
照明 : アミラン・アナネリ
ピアノ : タマル・マチャヴァリアニ
世界初演 : 2008年2月2日、グルジア国立バレエによる
≪出演≫
6人のダンサーたち : ニノ・マチアシヴィリ、アナ・アルブタシヴィリ
ニノ・サマダシヴィリ、ウィリアム・サントス
オタル・ヘラシヴィリ、ウィリアム・プラット

《デュオ・コンチェルタント》
振付 : ジョージ・バランシン
音楽 : イーゴリ・ストラヴィンスキー
舞台指導 : バート・クック
衣装 : ナティア・シルビラーゼ
ピアノ : タマル・マチャヴァリアニ
ヴァイオリン : レラ・ムチェドリシヴィリ
世界初演 : 1972年6月22日、ニューヨーク・シティ・バレエによる
グルジア国立バレエ初演 : 2006年3月4日
≪出演≫
ダンサー(女性) : エカ・スルマワ
ダンサー(男性) : ダヴィド・アナネリ

《Falling Angels》
振付 : イリ・キリアン
音楽 : スティーヴ・ライヒ
舞台指導 : ナンシー・ウーヴェリンク、プリジット・マーティン
衣装 : ヨーク・ヴィッセル
照明 : ヨープ・カボールト
照明改訂 : ケース・チェッベス
世界初演 : 1989年11月23日
グルジア国立バレエ初演 : 2008年10月18日
※音楽は特別録音によるテープを使用いたします。

≪出演≫
8人の女性ダンサーたち : アナ・アルブタシヴィリ、ヴェーラ・キカビゼ
  マイヤ・イルリゼ、タチアナ・カタマゼ
  グワンツァ・ガワシェリシヴィリ、ラナ・ムゲブリシヴィリ
  ショレナ・ハインドラワ、テア・コパレイシヴィリ
第三部
《マルグリットとアルマン》 全1幕
振付 : フレデリック・アシュトン
音楽 : フランツ・リスト(ピアノ・ソナタ ロ短調)
オーケストラ編曲 : ダドリー・シンプソン
装置・衣装 : セシル・ビートン
背景制作 : ダヴィド・モナヴァルディサシヴィリ
舞台指導 : グラント・コイル
衣装制作 : ナティア・シルビラーゼ
照明 : アミラン・アナネリ
指揮 : ダヴィド・ムケリア
ピアノ : タマル・マチャヴァリアニ
演奏 : 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
世界初演 : 1963年3月12日、英国ロイヤル・バレエによる
グルジア国立バレエ初演 : 2008年5月9日

≪出演≫
マルグリット(椿姫) : ニーナ・アナニアシヴィリ
アルマン : ワシル・アフメテリ
乳母 : アナ・アルブタシヴィリ
マルグリット(病床シーン) : アナ・アルブタシヴィリ
アルマンの父 : ユーリー・ソローキン
男爵 : パータ・チヒクヴィシヴィリ
客たち(男性) : ダヴィド・アナネリ、 オタル・ヘラシヴィリ
ギオルギ・ベリーゼ、ギオルギ・ムシェヴェ二エラゼ
モリス・メスヒヤ、 ウィリアム・プラット
ギオルギ・チュハイゼ、ウィリアム・サントス
給仕たち : エカテリネ・マハチャシヴィリ、ショレナ・ハインドラワ
ヌツァ・チェクラシヴィリ、 ヴェーラ・キカビゼ
マイヤ・イルリゼ、 タチアナ・カタマゼ

書いたのは一部だけですが、とても良い舞台でした。
わたしも実は体調が良くなく、暫く休みたいとおもいます。
昨年から徐々に回数を減らし、治療に専念してきたのですが、いよいよ無理のようです。
いままで、読んで下さったかたに感謝いたします。
ありがとうございます。
また元気になったら再開致します。

それと最後、大好きなニナの公演を企画くださったJAさんに感謝申し上げます♪


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