2007年8月16日木曜日

〈ルグリと輝ける仲間たち〉全幕特別プロ ≪第1夜≫


ジークフリート王子:マニュエル・ルグリ


オデット:ミリアム・ウルド=ブラーム


オディール:ドロテ・ジルベール


ジークフリート王子:マチュー・ガニオ

    
東京バレエ団  『白鳥の湖』(全4幕)
2007年8月16日(木)18:30 ゆうぽうと簡易保険ホール

【第1幕】
ジークフリート王子:オドリック・ベザール
王妃:加茂律子
道化:マチアス・エイマン
家庭教師:野辺誠治
パ・ド・トロワ:マチルド・フルステー、シャルリーヌ・ジザンダネ、アクセル・イボ
ワルツ(ソリスト):西村真由美、乾友子、高木綾、奈良春夏、田中結子、前川美智子

【第2幕/第4幕】
オデット:ミリアム・ウルド=ブラーム
ジークフリート王子:マニュエル・ルグリ
悪魔ロットバルト:ステファン・ビュヨン
四羽の白鳥:佐伯知香、森志織、福田ゆかり、阪井麻美
三羽の白鳥:西村真由美、高木綾、奈良春夏

【第3幕】
オディール:ドロテ・ジルベール
ジークフリート王子:マチュー・ガニオ
悪魔ロットバルト:ステファン・ビュヨン
王妃:加茂律子
道化:マチアス・エイマン
司会者:野辺誠治
チャルダッシュ(第1ソリスト):長谷川智佳子、大嶋正樹
チャルダッシュ(第2ソリスト):森志織、福田ゆかり、高橋竜太、氷室友
ナポリ(ソリスト):高村順子、マチアス・エイマン
マズルカ(ソリスト):田中結子、坂井直子、中島周、横内国弘
花嫁候補たち:小出領子、西村真由美、乾友子、佐伯知香、高木綾、吉川留衣
スペイン:井脇幸江、奈良春夏、後藤晴雄、平野玲

指揮:アレクサンドル・ソトニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

【ストーリー】
チラシを観ると、いつもの休憩スタイル(1/2幕が連続して、20分休憩と、3幕終了後の10分休憩)で、当然のごとく、東京バレエ団の「白鳥の湖」・・いつものゴールスキー版とおもいつつ、今日のガラ公演は趣が違いましたね。第2幕、パ・ド・ドゥで気が付きました。ミリアムのマイムが、以前ポリーナ(東京バレエ団の白鳥の湖はポリーナ・フォーゲルの4/10公演以来です)の時と違う事に気が付き、それから、第3幕はロットバルトが大変ポイントになるパリオペラ座のヌレエフ版をうまく挿入(アレンジって言う方が合うかも知れません)していました。ドロテ・ジルベール・マチュー・ガニオの若い美しいペアは、馴染みのあるダンスに絶好調の様・・・。
ガラ公演だけに、ストーリーがどうとかいうのは野暮ってものかな?
でも今夜は、ステファン・ビュヨン の個性の勝利(写真並べるだけ並べて・・!)



【感想】
 --第1幕
マチアス・エイマンの道化が楽しかった(ハプニングも対応が素敵でした)
でもアクセルの、パ・ド・トロア、ヴァリアシオンで、ブラボーは無いでしょう!
また私個人的ですが、マチルド・フルステーって余り好みではありません。 1回1回の「どう?」みたいな少しの間が、なんとなく気にかかります。(ファンの方ごめんなさい)。でも今日のヴァリアシオンは安定度は綺麗でした。『こんな音のつかみ方』をするバレリーナを始めて観た感じです。 間を取りながら遅れないし、急がない部分がとっても素敵。 今日は1F下手A席でしたのでフォーメーションの事は書きませんが、東京バレエ団は安定(?)していますね

 --第2幕
休憩無しで、いきなり始まる第2幕。ミリアムのオデットヴァリアシオンが、ゆったりとしたオケとマッチしていて、バランスも大変美しいって感じました。特にルグリとの安心感が組んだ瞬間からいきなり伝わる感覚♪ ほんとうにルグリの大きさが解かる舞台でした。 本拠地のパリオペラ座でオーレリとペアを組んでいる時のゴージャスさ、東京バレエ団の中にいても不思議とマッチする特性、改めて書きますが、ポリーナ・フォーゲルはガラ状態で少し突出する感が否めななかったと覚えておりますが、今回2幕は確かに物語を観ている事は確実でした。彼の素晴しさに終始した、2幕だった気がします。
 ・・ やっと休憩(この幕間は少し私には長すぎます)

ところで話はコール・ドですが、白鳥の群れが(手も足音も)バタバタ飛んでいく姿で最後にいる方(名前は不明ですが)前回も気になっていました。 なんとなく、いつも忙しくしている様(頑張ってくださいね)

 --第3幕
ドロテ・ジルベール・マチュー・ガニオのペア登場です
少し外しているラッパ手からの合図で、始まった瞬間からオペラ座仕様です。ロットバルトの衣装・・あれって・・に見覚えがあり、サテンのダークブルーの張りのあるマント。展開されるはずの光景がフラッシュバックします。(嬉しかった♪) 左手で素早く巻きつける仕草、来客たちへの高慢なレヴェランス・・ステファン・ビュヨンの大きな体が映えます。ロットバルトは、DVDで観ているカール・パケットの様に、綺麗な顔の方より個性の強い方の方が好きです。 何となくですが、3幕のパ・ド・ドゥの絡み、ロットバルト・ヴァリアシオン等で、弱い部分が観えると醒めてしまいます。
ステファン・ビュヨンは個性が強いですね。A proでの『スパルタクス』で初見でした。フルステーは上に書いたとおりで、やっぱりスジェかな~なんて思っていましたが、彼と組んでた時は良く見えました。以外と好きなダンサーになりそうな予感・・・・♪
一報、ドロテ・オディールの表情はすごく素敵♪。 王子への不敵な微笑み、もったいぶった表情、音につかみ方、ポール・ドゥ・ブラ(これはミリアムより好きかも)、やっぱり素敵なバレリーナです。
マチューも、特に最期の表情はオペラグラスで覗いていましたが、文句なしの王子。(この弱々しさが嬉しいぞ♪)

スペイン・井脇さん(バレエ団切ってのおとこまえ)も相変わらずでしたが、今日はそんなに目立ちません。う・・やっぱりオペラ座の個性ってすごい!

 --第4幕
再び、ルグリ・ミリアム登場
なんて充実した時間でしょうか。←私
仕事を放棄して観に来た甲斐がありました。すっかりゴールスキー版に違和感も無く戻りました。ロットバルトが羽を取られ、オデットが人間に戻る瞬間のミリアムの素敵な、表情・・笑顔か驚きかは判りませんでしたが・・が忘れられません。王子を見る視線も、返す背中も物語を語っていました。

この全幕ガラは、イベントとして、またルグリの贈り物として大変に嬉しかったです
ありがとう


【ちょっと】
チャイコフスキー・白鳥の湖で、大好きなパートが何個かあります
1. 第1幕ワルツ
2. 第2幕コーダ(もちろんソロパート・パ・ド・ドゥからの流れ全般)
3. 第3幕花嫁候補
ですが、花嫁候補のまえのマズルカのオケ(管)は少しまずかったです。速さについていけていないとか、ミスとか、折角盛り上がってきていたのにだいなし・・ (-"-);  でもでも、2幕オデットヴァリエーションは、ゆったりとしたソトニコフさんの裁き方が何となく良かった印象♪


【この季節】
やっぱり暑いですね。
会場まで少し距離があるので、途中でお茶を飲んで向かいました。会場内はなかなか過ごしやすい温度でしたが、YAHOO「今日・明日の汗かき指数」によると「吹き出すように汗が出てびっしょりビッショリ 」らしいです。MAX値! かといって、冷房の中に居続けるのはつらい毎日です。

千秋楽までもう少し頑張ってください。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿