2009年6月27日土曜日

6/27 新国立劇場バレエ『コッペリア』2回目


本日は、ひろみさんの『コッペリア』・2回目です。今日は湿度が少なかったせいか、暖かさが気持ち良い日。 初台からの帰りは涼しい位でした(いつもの様に新宿まで歩いてた)。 でも昨日の寝不足が祟ったせいか、とても眠たい1日でしたが、もちろん久しぶりに観るひろみさんの舞台。とても集中していた様です。帰宅してからは直ぐに眠りに落ちてしまい、blogの更新をが遅れました。いつも観た感想だけはその日のうちに1回は書く事を決めているのですが、ソワレだったら出来なかったところです。本日は昨日と違い、ホールの雰囲気も良かったし、「ブラボー」の声が有るべき所であり、とても安心してオペラパレスを出ることが出来た事、感謝です。

Roland Petit's COPPELIA
新国立劇場バレエ団
 オペラ劇場

 指揮:デヴィッド・ガーフォース
 オーケストラ:東京フィルハーモニー交響楽団

  【振 付】ローラン・プティ
  【音 楽】レオ・ドリーブ
キャスト
  【スワニルダ】 寺島ひろみ
  【フランツ】   山本隆之
  【コッペリウス】 ゲンナーディ・イリイン
  【スワニルダの友人】西山裕子/さいとう美帆/細田千晶
              丸尾孝子/伊東真央/寺田亜沙子

 本日気になっていた「スワニルダの友人」ですが、やはりまゆみさんのキャスティングはありませんでした。(それはそうですよね。そんな設定はプティの台本に無いでしょうから・・・♪) 細田千晶さんは、新国立劇場バレエ研修所・第2期生卒業生の方。堀口さん、伊東さん、寺田さん等とは同期生のようです。
 2年前の公演をしっかりと覚えている訳ではありませんが、思いだけですが、ひろみさんはやはり表現が巧くなっておりますね。大きな瞳を輝かせたスワニルダが目をパチクリする仕草、またフランツとの日常で、怒って見せたり、ほんとうにごく普通の日常がオシャレに、コミカルです。コッペリウスの部屋に忍びこむ、友人たちとスワニルダのシーンが(とても以前は”この劇団では合わない”的な感覚)、逆にお洒落な感じに仕上がってきている事がとても嬉しく思いました。

2幕目のひろみさん

  
なんとお洒落な雰囲気、写真だけでもエスプリはあります

ttサイト
にひろみさんのコメントで
 >最後に前回も一緒に踊ったフランツ役の山本隆之さんと共に、
 >おしゃれで遊び心に溢れたプティ版「コッペリア」をお届けしますので、どうぞお楽しみに!
とありました。今回のキャスティングはとても素敵でしたね。山本さんであれば本当に安心して観てられますし、ひろみさん自身のパフォーマンスが引出されます。とっても安定している姿はやはりパートナーシップにあるのでは無いでしょうか♪

まゆみさんのコメントであった
 >コッペリウス初役のゲーナ先生も見所です!
これ本当です。先日のルイジ・ボニーノさんは、このプティの作品にはもう何度もキャスティングされているかと思われますが、そのせいか鼻に付く部分が見受けられ、何となく好きになる事が出来ませんでしたが、本日のマチネ舞台を観させて頂き、ゲンナーディ・イリインさんの、エスプリを利かせた演技の素晴らしさは、最後の悲しみまでとてもよく伝わりました。残念ですが、生まれ持ったセンスという芸術(?)にも私は共感しているのかも知れませんし、人間が顕れる舞台の怖さだと思います。

 写真を掲載してみましたが、ほんとうにプティの美しさがこの写真からでも伝わります。おしゃれですね♪ たぶんこの写真がわたしの舞台鑑賞にとっても影響を与えている様に思われます。小粋さが必要な役がらをゲンナーディ・イリインさんは見事の演じておられます。確かに細かい表現・・
鍵を落とすシーンでの、白手袋の独特な振付などは、ルイジ・ボニーノさんの振りはとても巧いし、伝わり方は凄かったです。しっかりとダンスが言葉となっている感じですし、シャンパンを開けてコッペリアと会話するところ等は、とても楽しい。
でも以外と深いコッペリアの見せ所は2点あると書いておられます。
 ①自身の作品(コッペリア)への愛情
 ②人間が魂を扱えると思う事の愚かさ ・・ でしょう。
 特に一番と私が感じていた部分は、②の愚かさの、その後です。ゲンナーディ・イリインさんは決して大げさでは無いのですが、悲しさの本質(あくまで役がらでの)を”あきらめ”と私には見えました。多分あさってからのコッペリウスはまた次に進める感じ。一方、ルイジ・ボニーノさんは”老いた悲恋”でした。 多分明日は来ない的な表現に見えてしまい、街の喧騒とは縁遠い1人の世界観を強固に守り続け、このまま老衰する位の勢い。 フランス人のプティが、古典作品の回答をそんなこと形で出す訳ない様に考えますし、フランス文化を鑑みるとメンタリティは前を見ている筈。 ポーランドの田舎から都会的な設定リニューアルをかけたプティは「衛兵と憧れる女性達」に観る世界観はジェネレーションギャップでは解決出来ないと感じます。 戦前戦後でカルチャーが変わったしまった日本の様なショックを挟んだのであればしょうがないと思いますが、フランスはそもそも大陸ですし、プティであれば、「愚かさ」を忘れ、明日の為に、新しいネタを作る位のマインドがあるのではないでしょうか・・またそれが答えになるのでは無いでしょうか。 ・・なんて思います。
プティのエスプリがたっぷり詰まった作品 ・・ は私的にはこう解釈しています。
今回の舞台、そこにぴったりと合うキーになるコッペリウスは彼でした。
しかし拙いわたしの感想、月曜にファーストキャストのロホ・カレーニョで3回目を観ます。
間違っていたら、また書きますね♪

なにか話をつまらなくしましたが、今日はひろみさんが絶好調の様にみえました。
フランツの気を引きたいスワニルダは色っぽいポーズで・・ひろみさんの愛らしい事♪
がたがた震える足も、パチクリする目も、2回転も余裕で入れてるフェッテも、結婚シーンの回転リフトも今日はとにかく満足しました。

 それと、ホワイエにテレビが置いてあり2009-2010シーズンの『ドン・キホーテ』のビデオインタビューが流されていました。キトリを演じる1人1人がそれぞれ出演されていました。 ひろみさん以外でなんとなく目を引いたのはチケットを買っていない、川村真樹さん。先日バジルでみた芳賀さんがパートナーですので、とても楽しい舞台になる事は確かかもしれませんね。買い足さなきゃ・・って思っています。月曜に新国立劇場での「コッペリア」最終日、BOXOFFICEで残席聞いてみます♪
  

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