2010年6月3日木曜日

6/2 エサ=ペッカ・サロネン指揮 フィルハーモニア管弦楽団

  本日は、エサ=ペッカ・サロネン指揮、フィルハーモニア管弦楽団を聴きに、サントリーホールへ出かけていました。やはり大好きなチャイコフスキーが目的だったのですが、シベリウス:交響曲第2番 の素敵な事。 一応予習はしていっておりましたので、感激致しました。
  つやのあるフィルハーモニア管弦楽団の音。それだけじゃない。強靭な弦のパッセージは、相当な緊張感をはらみ、管へと渡され、これまた気持良い位に鳴る。でも弦のあの暖かさ。あの第4楽章の何度か繰り返される主題は、気持が高ぶるし、とっても聴き入りました。それとアンコールでのメリザンドの死・・これは有名な楽曲なので私ですら知っております。この弦の音。思わず短いのですが、感情移入していまう。先ほどとは逆に細い音が途切れない。美しい。
このオケは初見なのですが、とっても興奮まっただ中でした。(このフィンランド人は凄い)

いやいや、目的はヒラリー・ハーンのヴァイオリン協奏曲です。
この楽曲は大好きで、ヤッシャ・ハイフェッツ/シカゴ交響楽団のCDを、いつも愛聴しております。(時々、気持が入った時は泣ける位に凄い演奏です) また五嶋みどりさんとベルリンフィルは、精神的強さえ感じ、まさに感動もの♪(落ち込んだ時には最高に元気がもらえます) 、他には、やはりヤンセンさんでしょうね。今年メンデルスゾーン?(だったかな)で来日予定があった気がします。 本日のヒラリー・ハーンは初見ですし、どんな演奏をするのかとても楽しみにしておりました。(パンフレットを読む限り、サロネンとのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は今回の日本公演が初演の様ですね)

とても・・とても、以外でした。

紅のドレスで細い肩を出した彼女。
  やっぱりイメージが全然違う。演奏してさらに・・。
とても優しく、透き通った演奏。自然体で何の虚飾も無く、気持の移入が無くさえ感じる。でも引き込まれるし、こんなチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は初めて。とても素直な気持ちにさせてくれた。 ヒラリー・ハーンの作る世界に、今までのこの楽曲のイメージすら払しょくされてしまった私なのでした。
  彼女の精神世界はアンコールでも、バッハで伺えました。こんなに優しく、慈愛に満ちた音を聞く事が出来たことに、とても幸せを感じます。なにせ完璧なテクニックを表に出すことなく、徹底したやさしさと、少しゆっくり目の展開。サントリーホールでの音響は、ヴァイオリン全ての音が聴こえてくる。この上なく幸せな気分にさせてくれるし、サロネンの指揮も相まって、やはりライブでの感動は、やめられない。彼女を支えたサロネンはオケに対しても、この第1楽章の出だし自身もとても優しく、今後の展開を予測させるもので、とにかく満足しました。でも、第2楽章が私的には一番すきなのです。ヴァイオリンの奏でるソロの聴きごたえが十分に楽しめる為です。


■サロネン:ヘリックス
    Salonen : Helix

■チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 (ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン)
   Tchaikovsky : Violin Concerto in D Major op.35 (Violin: Hilary Hahn)

■シベリウス:交響曲第2番
   Sibelius : Symphony No.2 in D Major op.43

■アンコール曲
ヒラリー・ハーン
      イザイ:メランコリア
      J.S.バッハ:ジーグ
エサ=ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団
      シベリウス:メリザンドの死
      シベリウス:組曲『カレリア』から「行進曲風に」



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