2011年6月22日水曜日

6/20 midori in サントリーホール


今、一番好きなアルバム「French Violin Sonatas」を聞きながら、思い出し書いております。最近UPが遅れ遅れです。昨日は月曜日、週の初めとしてかなりのんびりとしておりました。夕方からは『五嶋みどり&オズガー・アイディン デュオ・リサイタル 2011』
midoriはサントリーホールに登場。ほんとうに毎日の移動・・・大丈夫なのでしょうか?

開演です
先日の横浜とは黒の光沢のある生地に生成の総レースのドレスは同じでしたが、本日も含めなぜ?このピアニストなのかは(ラヴェルを聞いたとたんに)理解不能でした。初心者のわたしなのでお許しを! でも本当に酷かったのはヤナーチェク。でもでも、ラヴェルでは楽曲の途中、いろいろな音が聞こえてたのも確か。数々の弦楽器と、木管、金管迄聞こえてきます。管はトロンボーンは完璧な感じ。弦は本当に多種多様? 木管はソプラノ系のサックス、ピッコロ、・・・なぜ?って思います。(前回は全然理解できずじまいでした)絶妙なスィング。ジャジーな音を出しだすと、midoriのヴァイオリンは取って付けたかのように、異音を発しだします。これが素晴らしいのか、それとも変なのかは、私の稚拙な鑑賞歴では不明なのです。おもわず目を開けてしまいました(私いつもの癖なのです。 結構目を瞑って聞いてる事が多いのです)

不思議な感覚なのですが、昨日のサントリーホールはヤナーチェク中盤から会場全体が、もう我慢出来なくなってきてるのが分かります。わたしにとって初聴のヤナーチェクでしたが、そんな素晴らしい楽曲だと感じる事は有りませんでした。そして「ラヴェル:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調」(ジャン=ジャック・カントロフ(vln.)/ジャック・ルヴィエ(pf.))を予習の為、CDを聴いておりましたが、本当に聞くに耐えない楽曲って思っておりました・・実は、そう昨日迄は・・! でもこれは以外、ピアノは不明ですが、これぞラヴェル迄頑張ったmidoriの勝利だと感じます。ヴァイオリンの音色のすばらしさを垣間見ることが出来たことは発見ですね♪
演奏者によって、また私自身の気分によっても”変化は大きい”です♪

席は前回の楽器の生音では無く、反響音に浸る事となりましたが、それにしても2F正面、素晴らしいホールですね
今日のプログラムは【Bプロ】です。結局聞けない楽曲は1つ(クルターク)ありました。
またこれは本心ですが、今日「クロイツェル」 を聴いている時、ふいに涙が出てきました。midoriの音楽(職業)への向き合い方に触れたれた気がした?
目からウロコ?
って言葉が合うのか判りませんが、涙の意味がいつもと全然種類が違いました。
「なにやっているの?」って自分に問い掛けている感じと、「頑張んなきゃ」って感じと、midoriの音楽へのひたむきさと、なんか訳が解らない、本当に論理的では無いのですが、感情的な開き直りを感じました。簡単に言うと「元気をもらった」以上! って事と思いますが、やっぱり短い間にいろいろな事を考え、また聞き入る繰り返しの高ぶりでした。

既に「クロイツェル」第2章・第3変奏辺りからでしょうか、はっ・・と我に返り・・って思いましたが、集中しておりました。ピアノのテンポが今日は前回・横浜よりも良い。ラヴェルはむごかったのだが、でも好みは有るのだから「しょうがない」って諦める事も出来るが、今日は良かった。なんだかんだ・・技術等って言う以上に人間midoriのヴァイオリンに触れたれた事に感動であった、ディオ・リサイタル。

■モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ト長調 K.301
彼女が持てる力で、本当に丁寧に奏でた・・って思われる。前回のK.526とは比較にならない。優しさに包みこみ、ホールに放り込んだのですが、受け取れた人居たのでしょうか? 言葉で書けば、無難でしたね! になる。たった全2楽章、パリに着くまでに作曲されたとあった。前回も書きましたが、耳に残る、特に一度聞いたら忘れることの出来ないメロディーラインを持った、天使の音楽です。演奏では好きな1音に何度も当たり(この感覚がたまらない)、今日のこの舞台を予感するプレリュードとしては、とっても素敵でした。モーツァルトは至美しいですね。それとここまでmidoriに優しくされると、少し怖い。優しいのか、怖いのか人間性迄も考えこんでしまう位の演奏。

■ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
演奏会では初聴の楽曲。第1楽章はああっ・・いい曲。
少し現代的な無調な感じを醸し出しているものの、2楽章からの優しさには心奪われる感じが好きなのですが。
これは頂けないし、解らなかった。ピアニストとどう言う打ち合わせで、方向なのか?2人が別の方向を向いてるみたい。
でも上手く纏め上げているって感じるのは私だけ?

■ラヴェル:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調
ブラボー♪
ブラボー♪
ブラボー♪ だったハズです。ハッキリとこの楽曲がBプロの目玉と思っておりました。
もちろんリサイタル全体の目玉は「クロイツェル」である事は動かない、楽曲のすばらしさと言う意味で。
これはBプロの目玉です。私的には、本当にmidoriのCDでは「French Violin Sonatas」が大好きだし、この手の楽曲は好みが分かれる所ですが、わたし大好きなのです。の為、期待大  ・・が、全くダメダメなのでした。なぜだろう。上に書いたように、ヴァイオリンは所々で、書いた様に当たりだったのですが、つまんない所で、ひっかかり、遅延し、呼吸が合わずにアンサンブルを台なしにする。ディオ・リサイタルなのです。向き合うべきはピアノでありヴァイオリンであり、演奏者・・のハズが互いに会ってない・・そう会うことが出来てない気がした。

はっ 休憩です。
■短いサッリネン:4つのエチュード Op.21 です。
すみません、コメントありません

■ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調「クロイツェル」 Op.47
いよいよ最後なのですが、実は本当にこの時点では、もうお腹いっぱいでした。って言うのも、ヤナーチェク。ラヴェルの余りにも悲しい出来にニヤケておりましたが、ほんとうは良いプログラムであったハズです。「モーツァルトは至美しいですね」・・って書きましたが、終曲は全くその逆で、人間のありとあらゆる感情を詰め込んだ、このソナタ。演奏者も聴く方も。

1歩踏み出し、midoriのソロで始まる
1歩踏み出した気合で、midoriは会場を掴むかと思ったが、意外とさらっと流した。前回同様に蛋白なソナタに仕上げている事はここを聞けば感じる。
抑えながらも崩すこと無く巧く進める。一気に気持ちが乗って行く。
ブローシャを読んでたら、読み落としが有った。「感情の高ぶり」って言葉。概ね、演奏者の理性と感情を表現しているのですが、思いが伝わる言葉です。第1楽章でどんどんスピートを増して行くこの楽章。現代はバッハの無伴奏さえも超速弾きですし、ショパンのエチュード等は究極の速さ勝負、マズルカ迄もそう。なんだかトレンドに反したくなる。またその逆も居らっしゃるのも確か、それもわざとらしく。その点でもこのリサイタルは大好き♪
ソロは、本当に抑えた感じが伝わる。ピアノが入り少しずつではあるが、感情を入れていく様が、面白い。中盤、midoriの鋭いパッセージとピアノの掛け合い(ここは今日一番!)、見事、気持ちをギリギリ迄押上げてく。あ~この残響では、アウトラインが聞こえない。集中してるが、やっぱりぼけて来る。またまた少しピアノがセーブした。これで戻った。・・・あれれパッセージがどう・・・って言うより、彼女の音楽が好きなのです。だった筈です。
私はこの楽曲をIsabelle Faustで覚えたのです。実際彼女も第1楽章でのアグレッシブな感情の高ぶりを押さる事無く、また第2楽章の変奏の素晴らしいは特質すべきものであるし、終楽章は見事な演奏である。が、しかし音色である。これは楽器との相性だろうし、演奏会の瞬間に過ぎ去るものなのだと思います。こんなに涙を流す、また自身を見直す結果となった演奏会は生涯わすれることが出来ないと思いますし、今後経験出来るかどうかな?
2楽章の第2変奏、見事。第3変更もそう。細かい音符も、ハーモニクスさえも全く音を崩さない。完璧な音の珠を連ねてくるかと思っていたが、実は意外とそうでも無かった。それでも鋭く刺さってくる・・しっかりと受け取りたいが、今日は無理だった。鋼鉄の意志で奏でている様は、さながらヴァイオリンを持った騎士であった。第4変奏へ向けての跳ねるリズムでさえも心に強く響く。
大きくピアノがなる。終楽章である。いよいよ最後である・・って思った。
ピアニストも前に出だしてきている。いい感じである。会話が弾みそう。⇒ やっと? でも期待はしない

上に書いた様に、ディオ・リサイタルはわたしにとって「がんばった五嶋みどり」だったきがします。
何故なら、おかれた環境で懸命に頑張る姿を目の当たりにし、強い意志で持てる力を出し切る姿しか見えてこなかったのです
演奏会で言うべき内容ではない事は理解しますが、midoriのこういう姿が大好きないのでから・・わたし・・
もちろん不満もありますが、ファンであるし、愛してやまない大切に思ううちの1人なのですから・・

そういい忘れてましたが、アンコール曲は先日と同じ『亜麻色の髪の乙女』です

たった2回でしたが、midoriに会うことが出来て嬉しかったのです。
40歳となるmidoriの今は如何なのでしょうか?
演奏家としてはある程度の高みに達すべき年齢になりつつ有ります
見守りたい人ですし、何を書いてたとしても大好きです。これは理屈ではありません
エレガントなmidoriは、今後もあらゆる出来る活動を以て、貢献すると思います
概ねではありますが、今回のディオは、K.301と雨の歌が良かったきがします。

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