2008年3月30日日曜日

3/30 『カルメン』その2 厚木さん編

 
本日日曜も新国立劇場バレエ団、エメラルド・プロジェクト第1弾『カルメン』を観てまいりました。 今日は天気が怪しいし少し寒い。こんな日はウールのロングコートがほしい所ですが、あいにく桜が満開を迎える時期にそれも選択肢に無くって本日も綿のコートで出かけました。 ・・帰りはやっぱり雨、分かってたけど寒かったです。

スタッフ
【振付・演出】石井 潤
【音楽】ジョルジュ・ビゼー
【台本】児玉明子
【指揮】大井剛史
【舞台美術】朝倉 摂
【衣裳】前田文子
【照明】沢田祐二
【舞台監督】森岡 肇
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

キャスト
【カルメン】厚木三杏
【ホセ】貝川鐵夫
【ミカエラ】大湊由美
【エスカミーリオ】マイレン・トレウバエフ

  遠藤睦子/小野絢子/さいとう美帆/高橋有里/
  寺島ひろみ/寺島まゆみ/西川貴子/ゲンナーディ・イリイン/
  江本 拓/越智友則/陳 秀介/冨川祐樹/中村 誠/
  グリゴリー・バリノフ/八幡顕光/吉本泰久
  新国立劇場バレエ団


厚木さんのカルメンとても素敵でした。役作りが何とも素晴らしい。久しぶりに涙をぽろぽろと流しました。
出だし1幕1場では、大きく見せる事を意識しすぎたせいか、何となくたどたどしい感じさえ覚えていましたし、今日も駄目かななんて思っていました。アームは暴れっぱなし、体から外れるし、音楽には乗れていないし、新国立ならではですが周りが正確なので彼女だけが浮いている様にさえ思えていました。2場(ここから)でホセがカルメンを縛ったシーンですが、心も一瞬で恋から愛へと彼女の気持ちが綴られる。それを受け止めれないホセ(貝川さん)がキスをせがむカルメンに首を横に振りながら、落ちて行けない自分への葛藤が素晴らしかった。・・厚木さんが集中したのは多分この辺からだと思う・・続く3場「地下牢」辺りから体の中で弾けた感じ。いきなり素敵に見え出しました。4場でのスニーガ中尉との、軋轢を本当に気持ちが出ているし、またホセへの愛がここで弾けそうだけど、抑制と情熱の間で戦っているカルメン・その女性がいました。(この表現が少し嬉しかったです)でもホセがナイフを振り下す前、覚悟を決めたカルメン、何とも男前でした。 ホセは私の気持ちとばかりに彼を求め、またホセも答える。何ともエロティックだけど素敵です♪
2幕はもっと良かったです。特に幻想の場面は涙が止まりませんでした。
今日は拍手が鳴り止まない日でしたね。厚木さんのカルメンは大成功です。ブラボー♪

あとメルセデス・フラスキータのまゆみさん、裕子さんですが、この演目でまゆみさんはやはり上品過ぎるかな?って感じです。指先を見ていると古典全幕的な感じを覚えます。でも昨日のミカエラでとっても優しい清楚な役作りをした裕子さんは、今日は男前のダンス、オペラグラスで見てみたのですが、とっても楽しんでおり、笑顔がやけに挑発的であったり、男性に甘えたりするそれぞれの演技はやはりとっても大好きです。12月の公演「シンデレラ」の彼女を楽しみにしています。
それと注目のミカエラ、昨日「ミカエラの大きな役をどうこなすか楽しみです」と書いたのですが、やはり荷が重過ぎた様です。相対的な感想なので、本日だけ見ればそんなこと無い的な事もあるかと思いますが、形は綺麗、でも感じない。小野絢子さんとは少し違うようです。多分これって不思議ですが、ジュリエットの話に繋がると思います。
これもオペラグラス片手で見てみたのですが、笑顔を作り視線を変える事に、幼馴染・恋人を見る感覚はもっと意味がある筈です。初めてという事もありますし、今後また見ていきます。大湊さんのラインはやはり美しい新国立の中でも特に際立っていますし・・。
それと残念なのが、これも昨日書いて知らなかったのですが、tt」のサイトにある様にひろみさんは怪我で降板しておられるようです。あと吉本さんのソロ今日は観れませんでした。・・残念!

それにしても厚木さん貝川さんは素敵でした。

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