2008年11月29日土曜日

11/28 『奇跡的な舞台』 オネーギン

 本日、仕事もそこそこにして楽しみにしていた初見の「オネーギン」を観てまいりました。

「オネーギン」
 ジョン・クランコによる3幕のバレエ
 アレクサンドル・プーシキンの散文小説原作

振付:ジョン・クランコ
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
編曲:クルト=ハインツ・シュトルツェ
装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ
世界初演:1965年4月13日、シュツットガルト
改訂版初演:1967年10月27日、シュツットガルト

オネーギン:イリ・イェリネク
レンスキー:フリーデマン・フォーゲル
ラーリナ夫人:メリンダ・ウィサム
タチヤーナ:アリシア・アマトリアン
オリガ:カーチャ・ヴュンシュ
乳母:ルドミラ・ボガード
グレーミン公爵:ダミアーノ・ペテネッラ
親類、田舎の人々、サンクトペテルブルクの貴族たち:シュツットガルト・バレエ団


先日に引続き、奇跡の様な舞台。 スタンディングで拍手してしまいましたが、余りにも入り込んでしまった私は、周りの迷惑も考えずに、3度目のカーテンコールから立ち上がってしまいました。それも涙目いっぱいで。 少し恥ずかしさもありましたが「素晴らしいでは全然足りない」。

レンスキーがオネーギンとオリガの遊戯に真剣に怒りだす場面、タチヤーナとオリガが決闘を止める願いも聞かずにオネーギンの弾丸に倒れる所から、奇跡が始まった気がします。でも今思うと「鏡のパ・ド・ドゥ」も素晴らしいし、チャイコフスキーの楽曲が何倍にも増幅します。今日は少し遠い席でだったので、オペラグラスを手放さずに観ている2幕終了・・目を押さえながら必死で観ていました。

イリのオネーギン、アリシアのタチヤーナは1幕は本当に苛立ち、また少女の彼女を鬱陶しく思う、男性の傲慢さが噴出し、気が向いた時の気持ちの表現、観ていて苛立つぐらいに入っている自分が有りました。このキャスティングでの舞台はもうほとんど現実と夢の世界の狭間です。そうかと思うと、レンスキーとオリガの愛が溢れるパ・ド・ドゥは心打たれますし、フォーゲルのソロの素晴らしさは、先日の「眠れる森の美女」でも発揮されていました。 3幕が始まり、目を疑ったのがアリシア・タチヤーナの変貌。女性としてとてつもなく素敵になっていました。これは確かにオネーギンが後悔するのもわかります。この美しさはグレーミン公爵に愛されている証しであり、またタチヤーナも心が平和で暮らしていたと思います。ところが、オネーギンの訪問から一変するタチヤーナ。アリシアの顔が全然変わり、グレーミン公爵と私室へと下がる瞬間の、ほんの少しの時間に物語を感じさせる後姿は、凄かった。(3秒ぐらい氷りついた様) タチヤーナはオネーギン観ることが出来ません。 「手紙のパ・ド・ドゥ」はタチヤーナの人間性を見せて頂きました。

このあとのタチヤーナは想像の範囲を超えませんが、平和に愛されて暮らせる家庭を守る為、ベールに隠す事は容易に想像できます。ぜひこうであって欲しいと考えます。心を解き放つ事が、一度の恋で出来なくなる苦しみ。また書いていしまいますが、このキャストで見れたことを幸せに思います。 文化会館を出てからもチャイコフスキーの楽曲が鳴り続けています。 初見でしたがこれほどのショックは初めてかもしれません。

まだまだ書き足りません。
 1幕の村人の男女のアンサンブル・・、2回単純に1列に横切るだけですが、楽曲との一体感。
 レンスキーの疾風と純粋。
 乳母がもう寝なさいと言うが、胸いっぱいのタチヤーナが手紙を書いている表情。
 タチヤーナの後ろから手紙を破るオネーギンの傲慢。
 オネーギンの手紙を破る去るタチヤーナの決意。
キャストでは
 フォーゲルの足さばきの美しさ
 アリシアの変貌と、高い技術に裏打ちされた抒情性
 イリ・イェリネクのすべて
舞台ですから、舞台スタッフ、舞台・演技ほかキャスト全ての積み重ねが作ったのは頭では理解できますが、さも現実の様に、舞台スタッフの事を忘れるくらい、またオーケストラが少し外していることなど、忘れてしまう位に、入ることが出来る奇跡的な舞台でした。
 
   

2008年11月25日火曜日

11/25 続き・・シュツットガルト・バレエ スタッフ

 
シュツットガルト・バレエの美術・衣装について記載してみます。
覚えている範疇なので、間違っていたらごめんなさい

舞台は完全な固定装置を使用しています
セットは概ね1つ。上手・下手側と舞台正面奥に、コの字型の回廊と舞台中央へ続く階段が左右2方向に準備されており、ベースは白。床の白と、光量の多さと相まって、とても清潔感のある第1幕、2幕は春の淡いグリーンとピンク、コの字型の回廊には、桜色の花とが散りばめられており、また3幕は(森の中なので)木々生い茂り、バックの空も合せたコーディネート、完全なブラウンな世界感。 このシンプルな構造しか持たない巨大な装置を2階建にし、見事に使い切るアイディアです。

衣装は、しっかりした意味を色に持たせてるいる事が判ります。幕が開いたとたん、藍・インディゴ、花紺、青、パールブルー、スカイブルー、ブルー系生成りと思いつく青は全て、ドレスから、インナーに至るまで、統一されており、ライティングがイエロー系と、ピンで、とても奥行き感をかもし出し、陰影が見事。 衣装には、所々ピンクがあしらわれており、かわいさと同時に大人感もしっかり出しています。(この辺が好きです)。 2幕では写真にあるワルツの場面、コール・ドは当然、生成りをベースにした、明るめのモスグリーン、サーモンピンクのアクセントと、ロイヤルバレエとパリオペラ座(どちらも現地での鑑賞歴はないのでただの感覚ですが・・^^;; )の中間の色合い。私的には、ロイヤルバレエの色彩の押さえた、また表現し難い、日本的な、色合いが好みですが、このカンパニーはとても好きな彩度をもっている事に気がつきました。 3幕目は登場人物のキャラクタもあり、舞台がブラウンなので、アクセントはやはり赤を中心とした原色系。 全体のコーディネーションでは、彩度の統一感を私はよく見ていますが、完全に幕でのメリハリと、意味付けがなされた舞台は初めてかも知れません。新国立の色合いは以前は結構好みでしたが、最近は少し呆け過ぎ感が否めない。・・など思ってりましたところ、この舞台♪

 とっても驚いたのは、ライティングの効果。プロローグではNBSの写真紹介があった、「部分」にびっくりしました。なんとスナップ写真の様に2次元的効果をもたらす濃いイエローのライトと、ピンの自然光を当て続け躍動感のカラボス。静止と激動の対比。このコントラストは劇的です。 なかなかNBSさんの写真でつたわらない種類の絵ですね♪

プロローグと1幕の幕間の記事を先日いたしましたが、この表現はとても素敵です。
幕が降りる少し前から日食の様に、中央全面から幕が少しずつ落ちてきます。これの意味は・・なんて考えてたことろ、完全に幕が降り、通常の幕と2重に重なった状態になり、カラボスの登場。黒幕を使い、オーロラが成長する場面を、悪意を籠めて見ています。舞台1/3の黒幕を開けて、リラとオーロラの姿(ライティングは勿論ナチュラル)を見せ、また今度は逆サイドと、カラボスの激しい動きと実際に操る黒幕、相対する、清潔感の白をベースにしたリラとオーロラ。全く対照的な、白と黒を見事に幕間の短い時間に凝縮させる手法は見事♪

 美術自体の完成度は、3幕へ続き、今度は同じコの字の回廊に、枯れ木等の装飾を施し、舞台全体を1幕の白と青の清潔感から、ブラウン系の色彩に染めます。日本では、秋、夕暮れ、夜会、を想像させる色彩です。あまり例自体の相関は無いのですが、受け取り方次第で、見え方が変ります。これはあらゆる色とのコーディネート可能としているようでした。3幕の登場人物は、原色系の、
シェヘラザード、アラジン、中国の王女・官吏。 対比的な白雪姫、カエルの王子ほか、ディヴェルティスマンでは、アリババ、宝石たち、長靴を履いた猫と白い猫、赤ずきんと狼、青い鳥と王女‥とこれでもかと言うぐらいの色の洪水を、バックの少し暗めの木々の茶色が十分に受け取っています。王と王女もこの時は、1幕での白ではなく、赤とグリーンと黄金の衣装でインパクトを弛めていません。

長くなりましたが、まだまだ書きたい事ありますが、次のオネーギンまで取っておきます。
最後に 装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ、照明:ディーター・ビリーノにブラボーをお贈りしたいと思います。
素晴らしいです

 

2008年11月23日日曜日

11/23 追加情報


シュツットガルト・バレエ団のサイトを初めて見てみました

Dornröschen (Gastspiel Tokyo, Japan)
Ballett mit einem Prolog und drei Akten nach der Erzählung 
"La Belle au bois dormant" von Charles Perrault
Besetzung
Prinzessin Aurora Maria Eichwald
Prinz Desiré Friedemann Vogel
Carabosse Jason Reilly
Änderungen vorbehalte


この記事は良いのですが、アリシアの素敵な写真がありました。

11/23 シュツットガルト・バレエ団 『眠れる森の美女』

 
 本日は、シュツットガルト・バレエ団 2008年日本公演『眠れる森の美女』を観てまいりました。上野恩賜公園をゆっくり歩きながら、お天気を楽しみました。大道芸等も出ており、時間にも余裕があったのでとても幸せな気分で文化会館へと向かいました。

眠れる森の美女
シャルル・ぺロー『眠れる森の美女』に基づく全3幕プロローグ付きバレエ

【スタッフ】
振付:マリシア・ハイデ(マリウス・プティパの原典に基づく)
演出:マリシア・ハイデ
音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ
照明:ディーター・ビリーノ
世界初演:1987年5月10日シュツットガルト・バレエ団

【キャスト】
オーロラ姫: マリア・アイシュヴァルト
デジレ王子: フリーデマン・フォーゲル
カラボス: ジェイソン・レイリー
リラの精: ミリアム・サイモン
王: ヘルマー・ポーロカット
王妃: メリンダ・ウィサム
カタラビュット: トーマス・ダンヘル
乳母: ブリギット・デハルデ

キャスト詳細は NBSサイトから こちら

まず本日言いたいのは、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団にブラボー。
ジェームス・タグルが随分頑張って居られたのでしょう。こんな鳴り方は初めてかもしれません。

 舞台観た方も多いと思いますが、余り説明するとダメですね。まずは、マリシア・ブラボーでした。思わずスタンディングしてしまった程、今日は素晴らしい舞台でした。セピア色の写真に一瞬で変化するとか、カラボスが素敵とか、などなど話したいこといろいろありますが、当たり障りのない程度に書きたいと思います。

オーケストラが鳴り出し、いつもの前奏が終了するころになっても、幕が上がりません。って思っていると、文化会館では見たことの無い光量で、また舞台を白に張ってある為、相乗効果で明るい始まりです。
美しいブルーが、色違いで50色以上にも見える舞台。・・衣装の事です。オーロラの命名式はこの様に始まりました。
 澄んだ泉の精、黄金のつる草の精、森の草地の精、歌鳥の精の5人が招待されています。
カラボスはやはり忘れてます。お付きの騎士が同色の衣装ですごく奇麗。きちんと整理された装置とダンサーの並びは、統制が聴いていて、観てて美しさいっぱいです。とにかくこの舞台はライティングとアイデアのオンパレードです。幕間と記載のある時間の上手いこと。またカラボスはオペラ座・ロットバルトのように素敵で、いやあれ以上のインパクトと、ジェイソン・レイリーの魅力(支配力)に完全に参りました。
王子、フリーデマン・フォーゲルは以前観た時より、素敵に感じましたし、オーロラ:マリア・アイシュヴァルトは気の強い、でもやんちゃなプリンセスです。このコンビネーションが今日はとてもはまっていたと思います。とにかく、色と光と音と整理された装置と数多いダンサーがとてつもない完成度で鑑賞出来たこととても幸せに思います。
 併せて、カンパニーの完成度の高さは、今日仕事がなかったら、夕方の公演も思わず買っていたと思いますし、明日の観てみたかった。 ・・です。あと「オネーギン」をアリシアで観ます。
とても楽しみになってきました。
こんなに幸せになれたこと、シュツットガルト・バレエ団 に感謝します。

マリシア・ハイデは何といっても、DVD「椿姫」でしか見たことが私はありませんが、彼女のコメントで、古典全幕「眠れる森の美女」は、誰よりも私が知っているし踊っている・・という記載がありました。男性のパートも、ヌレエフ版程では無いにせよ、十分に見せ場があるし、また女性のソロパートはとにかく振り付けに品があります。 どのスナップでも美しく感じられ、楽曲との流れが素敵に合致。 マリアも音の取り方が素敵で、何とも気持ちのいい舞台。
1つだけ・・ローズアダージョは感動でした。(この場面で感動したのは初めてです)

奇跡の舞台に出会う事が出会えた様な気持ちです♪

 

2008年11月21日金曜日

11/21 ボリショイほか

JapanArtsのボリショイブログで、

の記事が載ってました。 ⇒ こちらから
東京公演を前にプログラムをご購入できます!
是非、この機会に公演の予習をしてみては?

とありあますがこの企画いいですね。
実は、11/25から順次お届けと書いておられますが、もう少し早い時期からの購入を希望します(初回なのでしょうがないと思いますが・・)
1回目の公演で読みきって観るのと感覚的な違いが大きいともいますので(内容にもよりますが)この企画は面白いと思います。早速申し込みます。また数回公演に行く時等、買いそびれた時の合間とか、有効かもしれませんね♪

 

11/20 アラジン 3回目

 
本日「アラジン」の3回目、目的は小野絢子さんでした。 こんな平日の14:00開演の舞台・・新国立サイドも、学生を入れて頑張っておられましたが、すぐに彼女の舞台は、観客を呼べる舞台になる気がします。でも今回のアラジンといい、今シーズン最後のスワニルダと言い、大変楽しみになってきました。

スタッフ
【振付】デヴィッド・ビントレー
【作曲】カール・デイヴィス
【指 揮】ポール・マーフィー
【舞台装置】ディック・バード
【衣 装】スー・ブレイン
【振付】デヴィッド・ビントレー

キャスト
【アラジン】八幡顕光
【プリンセス】小野絢子
【魔術師マグリブ人】冨川裕樹
【ランプの精ジーン】中村誠
【アラジンの母】難波美保
【サルタン(プリンセスの父)】イルギス・ガリムーリン
【オニキスとパール】大和雅美/伊東真央/寺田亜沙子
          福田圭吾/泊 陽平/陳 秀介
【ゴールドとシルバー】川村真樹/西川貴子
           貝川鐵夫/市川 透
【サファイア】湯川麻美子
【ルビー】寺島ひろみ/マイレン・トレウバエフ
【エメラルド】高橋有里/さいとう美帆/古川和則
【ダイアモンド】西山裕子
新国立劇場バレエ団
 
 仕事がはねないままでしたが、とりあえず劇場へ向かいました。今日は朝から少し寒さもありましたが、なにしろ天気がよく、気持のいい時間を朝から過ごすことが出来ていました。既に主役デビューしている、小野さん、八幡さんコンビでの舞台。デビューも気にはなっていましたが、2日務めるのは新国立バレエでは珍しいので、(いつも講演回数の少なさが気になっています)2日目を今回は選択してみました。 初日は判らないのですが、少し失礼な言い方をすると、八幡さんのサポートが小さく、纏まり過ぎていて、彼女のダイナミックさが半減。主役を得て、初見で観させて頂きましたが、以外と(というと失礼ですが)妖艶な雰囲気と、あどけなさを併せ持っている方とお見受けしました。表情を作り過ぎている時も時々感じましたが、技術は強いし、表情感が兎に角素晴らしいし、舞台オーラを感じさせます。口角を上げて、口を噤む表情と、緩めて柔らかい表情。 的確な演出をしておられました。(そうなんだ・・って感じです) 
浴場のシーンでは、やはり湯川さんが本当に可愛く、初めて愛を見つけた表現が好きでしたし恥ずかしさの表現、一方彼女はそれを内に秘めて嬉しさに変えておられるよう見受けました。でもやはり迷いがあるのか、時々引きつつ前向きなプリンセスだった気がします。あと、サルタンがプリンセスに気持ちを確かめえるシーンがあるのですが、そこでの衣装が気になりました。小野さんは金色の装飾を多く散りばめた、白のワンピースでしたが、昨日の湯川さんはオフ白の、シンプルな衣装だった気がします。小野さんはどちらかと言うと童顔なので、この衣装が大変あっていました。またチェスのシーンではすっかり打解け、にこやかにさせてくれる、本日のキャスティングでした。
先に書きましたが、彼女が別の人とペアリングした時を想像してみたくなりました。素敵なプリンスとペアになる・・観れる時期を待ちたいと思います。
今後、芸術監督が代わられた時を楽しみにしつつ・・ですね

肝心のルビーですが、今日はひろみさんです。相手はマイレン・・現最強大好コンビと位置づけています。厚木さんのインパクトが初日に強すぎた関係で、引用が多くなりますが、毒のない、ひろみさんらしい(?逆にマイレンらしくない?)ルビーに上がっていました。マイレンの仕切りの強さはここでも観られ、負けていないひろみさん、この2人にブラボーです。

ビントレーのアラジン はバレエとして、云々より、今後育ててほしい演目です
3組それぞれに楽しませて頂きました今週でした。
  

2008年11月20日木曜日

11/19 アラジン 2回目

 
本日も新国立劇場バレエ「アラジン」を観てまいりました。仕事がぎりぎりだったので、開演数分前です。今日も危ういところ、・・ そういえば、tt サイト寺島さんのサイト)に、”1幕目がいいので、くれぐれも遅刻ないいでね!”というダイアリ(2008.11.19)がありましたが、本当に危ないところ・・!

スタッフ
【振付】デヴィッド・ビントレー
【作曲】カール・デイヴィス
【指 揮】ポール・マーフィー
【舞台装置】ディック・バード
【衣 装】スー・ブレイン
【振付】デヴィッド・ビントレー


キャスト
【アラジン】芳賀望
【プリンセス】湯川麻美子
【魔術師マグリブ人】マイレン・トレウバエフ
【ランプの精ジーン】吉本泰久
【アラジンの母】難波美保
【サルタン(プリンセスの父)】イルギス・ガリムーリン
【オニキスとパール】高橋有里/さいとう美帆 /寺田亜沙子
          江本 拓/グリゴリー・バリノフ/佐々木淳史 
【ゴールドとシルバー】川村真樹/丸尾孝子/貝川鐵夫/市川 透
【サファイア】西山裕子
【ルビー】遠藤睦子/冨川祐樹
【エメラルド】寺島ひろみ/寺島まゆみ/中村 誠
【ダイアモンド】西川貴子
新国立劇場バレエ団



今日もマイレンの怪しい魔術師マグリブ人を見ることが出来てよかったです。
また、サファイヤの裕子さんは、相変わらず大好きだし、奇麗でした。・・でも少し今日は不安定だったかもしれませんね♪ あとエメラルドの中村さん・・この人だんだんと変わってきています。最近は若さプラスαの、雰囲気”を出してきています。今日もアームスなんかも、コルプを思わせる軟らかな動き、寺島さん2人をよくサポートされて居る所は、とっても観ていて気持ちが良かったです。し、もちろんひろみさん、まゆみさんは言うまでもなく素敵でした。 少し残念なのは【ルビー】遠藤さん/冨川さんコンビ、プルミエの2人とは対照的な、怪しげな光を感じさせるルビーと、控え目なルビー、キャラット数の違いを感じました。
明日も観に行きますのでまた報告します

少し楽曲が耳に付いてきました。

2008年11月15日土曜日

11/15 アラジン プルミエ



2008/2009 Season Ballet
David Bintley's ALADDIN

 本日は、「デヴィッド・ビントレーのアラジン」を観てまいりました。最近はだいぶ寒くなっており、出掛けることが億劫になってきております。が、やはり久しぶりの公演は心が弾みます。今回の「アラジン」は3組のキャストを観てみることにしました。

スタッフ
【振付】デヴィッド・ビントレー
【作曲】カール・デイヴィス
【指 揮】ポール・マーフィー
【舞台装置】ディック・バード
【衣 装】スー・ブレイン

本日のキャスト
【アラジン】山本隆之
【プリンセス】本島美和
【魔術師マグリブ人】マイレン・トレウバエフ
【ランプの精ジーン】吉本泰久
【アラジンの母】難波美保
【サルタン(プリンセスの父)】イルギス・ガリムーリン
【オニキスとパール】高橋有里・さいとう美帆・遠藤睦子
             江本 拓・グリゴリー・バリノフ・佐々木淳史
【ゴールドとシルバー】川村真樹・西川貴子,貝川鐵夫・市川 透
【サファイア】湯川麻美子
【ルビー】厚木三杏・陳 秀介
【エメラルド】寺島ひろみ・寺島まゆみ・中村 誠
【ダイアモンド】西山裕子
新国立劇場バレエ団


1幕
・[1場] 昔むかしのアラビアの市場
・・ マグリブ人がアラジンに財宝を説得
・[2場] 砂漠への旅
・・ マグリブ人がアラジンが逃げ出しそうになった時に美女の幻影を見せて説得
・[3場] 財宝の洞窟
・・ ランプを渡さないアラジンを洞窟に閉じ込めるマグリブ人
・[4場] アラジンの家
・・ アラジンが魔法で家に着き、なにげにランプを擦ると、ランプの精ジーンの登場
・[5場] 王宮の外
・・ 美女の幻影である、プリンセスに一目で恋に落ちるアラジン
2幕
・[1場] 浴場
・・ アラジンが浴場のプリンセスを覗き見している
・[2場] 宮廷
・・ 死刑確定直後、アラジンの母が助け、ランプの精の助力でプリンセスに求婚
  でも、マグリブ人は改めて、策略を練りだす
3幕
・[1場] 王宮の一室
・・ マグリブ人がランプを横取りして、プリンセスを誘拐する
・[2場] 魔術師マグリブ人のハーレム
・・ ハーレムで油断しているマグリブ人邸へアラジンがプリンセスを奪還に
  空飛ぶ絨毯が登場
・[3場] 再び家で
・・ プリンセスを離さないことを誓うアラジン

 という内容でした。まず「バレエ公演」というより、エンターティメントに近いと思いました。とっても幸せな気分になれる、全幕という感じではなく、ここまでに舞台(エンターティメント)を作り上げているビントレーにブラボーですね。彼の振り付けは、「美女と野獣」での素晴らしさを期待していましたが、方向の違う舞台で、少し残念でした。 ・・が、もちろん嫌いというわけではありません。特に1幕[3場] 財宝の洞窟、での宝石達のディヴェルティスマンの美しさは、新国立バレエとのコラボの結果としてとても素敵なのもでした。振り付けがとても素晴らしく、ルビーの厚木さん、陳さんのペアは期待通り。裕子さんのダイヤモンド、またサファイアの湯川さん。ひろみさんまゆみさんの2人でのペアでのすっかり、今日は心を掴まれた舞台でした。それと、いい味を出しているのが、【アラジンの母】難波美保さん、彼女はまだコ-ル・ドなのに、すっかりキャラが立っており、なかなか面白い役造りをしておりました。
新国立きってのプリンス・山本さんは、やはり後半の役柄がピッタリ♪
1幕の彼は、余りにも役柄とのギャップが私の気持ち的にありましたが、・・素直に、入り込めたのは、彼の芸達者な部分全開でした。(実は初め彼とは気がつかない位の変貌でしたよ♪)
今日の一番は、何といっても【魔術師マグリブ人】マイレンです。主役を完全に奪還する位の・・でも【ランプの精ジーン】吉本さんと足すと、完全に、この2人が本日の印象に残る役柄でした。
先に書きましたが、とにかく楽しめる演目でした。

肝心の楽曲ですが、始まりは、2001年宇宙の旅・・みたいって思っていたら、ライティングは、スターゲイトばり。それぞれの場面では、とても良い感じでした。これCD欲しいぐらいです。
衣装はこの物語にすると、綺麗過すぎた様におもいます。原色系とライティング、スモークを多用して欲しい位の物語なのに、いつものパステル系で彩度を抑えた色合いは、この美しいライティング技術には少しインパクトが足りないようにさえ思われました。

今週の水曜・木曜の2回目の公演を観てまいりますので、また気がついたことの続報を記載します。

それとアラジンの情報がありましたので、ついでに・・
 

2008年11月12日水曜日

11/12 明るい小川

 
JapanArts
さんのページに大変面白い記事がありました
  → こちらから
タイトルは「音楽の荒唐無稽とウソ〜ショスタコーヴィチ「明るい小川」をめぐって」です
ぜひ、一度お読みください