キトリ(ドゥルシネア姫)役デビューの川村さんを楽しみにしておりました。また、勝手知ったる・・と言えばやはり芳賀さんバジルでしょう。彼の小ワルな雰囲気はピッタリですし、デビュー川村さんとの2人のペアリングを、たぶん新国立劇場で流れていた、あの(
WEBでも紹介された)インタビュービデオを観てからだと思いますが、とても楽しみにしておりました。やっとその日
■スタッフ
【振 付】マリウス・プティパ/アレクサンドル・ゴルスキー
【改訂振付】アレクセイ・ファジェーチェフ
【作 曲】レオン・ミンクス
【指 揮】アレクセイ・バクラン
【舞台装置・衣裳】ヴャチェスラフ・オークネフ
【照 明】梶 孝三
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
■キャスト
【キトリ(ドゥルシネア姫)】 川村真樹
【バジル】 芳賀 望
【ドン・キホーテ】 市川 透
【サンチョ・パンサ】 吉本泰久
【ガマーシュ】 澤田展生
【街の踊り子】 西川貴子
【エスパーダ】 マイレン・トレウバエフ
【キトリの友達(ジュアニッタ)】 遠藤睦子
【キトリの友達(ピッキリア)】 西山裕子
【メルセデス】 湯川麻美子
【ギターの踊り】 楠元郁子
【ジプシーの頭目】小口邦明
【二人のジプシー】 八幡顕光 福田圭吾
【森の女王】 厚木三杏
【キューピッド】 高橋有里
【ボレロ】 湯川麻美子 マイレン・トレウバエフ
【第1ヴァリエーション】 寺島まゆみ
【第2ヴァリエーション】 さいとう美帆
ライモンダ、オデット&オディール、オーロラ、ドン・キホーテでは森の王女とジュアニタ、その他やはりクラシックなバレエステップが美しいかたですが、今回はキトリ・・アイコンタクトによるカジュアル感が、また勢いをどこまで出せるのか楽しみでした。おっとりしてて、あの "きれ" が出せるのか?・・ など。 インタビュービデオで言ってた事は、1幕が役柄を定義する上でとても大事だし、人物が揃いスペインの1風景を表現できる事、またカラーの違う役柄を楽しみにして下さい・・・との(期待の持てる)コメントでした。 結果から言うと、今回見事キトリも彼女自身のリパートリーの中に入ったようですね。もちろん会場の拍手、ブラボーが証明してられていました。この舞台に立ち会えた事は、とても嬉しく思います。 川村真樹さんのキトリは意外と、ライモンダより良いかも知れない・・・がわたしの最初の印象です。あっでも、もちろんそんな事はないです。彼女の巧さがそう思われたに違いありません。わたしキュとした川村さんの口元が好きなのですね♪ キトリでは口を結び、バジルの気を引くシーンが何度かあり、また表情を前面に出します。 ロレンツォに両手で抱えられるシーンは、人形のふりをしたスワニルダの様に、可愛く、嫌な事ではそれなりの顔をし、さり気無い流し目を使い分けている様は、デビューと言うには余りにも勿体ないですし、今までのキャスティングが、「適正を無視したミス」としか思えません。 新国立劇場での役柄、役割と、主役級団員それぞれのストーリー作りは判らなくもないのですが、やっぱり今日の舞台を観てしまうと・・そう言わざろうえませんね。
ドン・キホーテ前2回は長瀬さんでしたが、今日は市川さん。やっぱり雰囲気違うな・・。長瀬さんは行ってしまっている老紳士。今日の市川さんは行ってしまってない紳士です。以外ですが、どちらも素敵。好き嫌いでは当然順番は付きますが、意味がありません。もちろんこれもあり。キホーテは森のシーンに違いが大きかったように思います。長瀬さんはあくまで夢・夢・夢。でも市川さんは、夢・現実・現実程度に、以外と有機的な人間くさい感覚です。名前は夢のシーンですが、人間キホーテは、自身の夢の中で実在。 この解釈素敵かもしれません。キューピッド、ドゥルシネア姫、森の女王はもちろん夢の創造物。(子供たちもですが、)今日は3階席からの鑑賞で、あの暗転シーンがとても美しい夢舞台に見えた事に感激しております。(前2回は1階席前席なので、目を一瞬細めないと光量に耐えれません) ガマーシュ澤田さんは、やっぱり今日も影が薄いし、キャラが弱すぎるように感じますね。これが新国流だったらしょうがありませんが。
1幕での一番の盛り上がりは、やはり芳賀さんの片手リフトに奇麗に乗りきった(こっと笑顔の)川村さんの手の使い方でしょう♪ (2回ともタンバリンふりふりです) 山本&ひろみペアでは、楽曲の小節に合わせてだった、間の取り方は、芳賀バジルでは、オレに合わせろ!です。 でもバクランさんはさすが、芳賀さんをきちんとみており、それぞれの音に気持ち良くのっておりました。 それも2回とも♪
もちろん忘れてならないのが、”生まれつきのエスパーダ” マイレンさんです。2幕居酒屋も含めて、なんてカッコ良いのでしょうか。 やっぱり彼の日は観ておくべきだったと・・今更ながら後悔です。Getした役。今日の川村さんもそうですが、ダンサーの一生懸命になっている姿に感動が勝手に付いてきます。ほんとう彼は「評価してください」とインタビュービデオで言っておられましたが、初回生舞台は一度しかありあませんし、彼を逃したのは不覚としか言いようがありません。 (ってデビューとはにわかに思っておりませんでした。)
森の王女、キューピッドはやはり初回の美帆さん、堀口さんのステップの美しさには及んでおりません。感覚的ですが森の王女役での厚木さんは固い印象です。それにしても今日も美しかったのは、メルセデスの湯川さん、ギターの踊りの楠元さん・・何度観てもうっとりします。 また3幕第1ヴァリ、第2ヴァリの2人(まゆみさん、美帆さん)は本当に安定しておりますね♪
アレクセイ・バクランさんは今日も情熱的なタクト捌きです。またまた、鼻息荒く振ってられたと思います。(今日は3Fなので聞こえませんが)
川村さん、おめでとうございます
とても楽しむ事ができましたし、あの会場での拍手は、川村さんキトリが満足を得られた事と思います
ありがとうございます
さてこれで新国ドン・キホーテは終了です。
いよいよ10月からバレエ公演が多くなりますが、インフルエンザにかからない様にしないと!