2011年1月23日日曜日

1/23 ショパンコンクール・ガラ・コンサート - 2日分 -


オーチャードホール、渋谷の街はやはり何度行っても苦手でしたが頑張った♪

今週末(土・日)は、JA主催の「ショパンコンクール 入賞者ガラコンサート」でございました。2日間はこころゆくまでショパンの楽曲を楽しみましたし、日本デビューの素晴らしい技術・音楽性を持ったピアニストを観れた事、大変うれしくおもいます。良いですね♪ 以外でございますが、思ってた事と、聴いてみた結果が全然違うことも、この2日間で感じることが出来たし、一応感じたままに、昨日分と併せて書くことと致します

主に協奏曲を4回も聞けた事にココロ良くした私は、すこしだけ調子にのって、演奏した感想を書いてみました。
また、それぞれの日で気になったこと、またすごい演奏、などなど、この2日で体験した初心者的な文章をかいてみます

楽しみにしていたこのコンサート。
初日会場に着くなり、ファツィオリのピアノ、そうか、あたまはトリフォノフだった。先日仙川での、残響の強すぎたホールで、それも間近で聴いたことの無い音だった、そのファツィオリ。マズルカ賞を受けたにしては、感じなかった先日のリサイタル。あまり期待はしない、そのほうがニュートラルな気持ちで聴けるはずだし・・。 やっぱり先日の写真とおり、ファツィオリ(FAZIOLI)とスタン(Steinway & Sons)のピアノでの対応でした。YAMAHA が有りませんでしたが、アヴデーエワは昨年12月・N響の時と同じ、スタンのピアノでございました。アントニ・ヴィット、映像で見てた方が若いって感じる。先日のディトワとの協奏曲は少し可哀そうなくらいだったアヴデーエワでしたが、この2日間は、あまり飛ばさず、マイぺースって感じの演奏だったのでしょうか。一体世界中で何回、協奏曲第1番 を弾いているのでしょうか。1位を取ってしまった義務なので、とにかく気力で乗り切ってほしいものですね♪
2日目、ファツィオリの登場は有りませんでした・・なんで?

2日間のプログラムは以下です
1月22日(土) 
ダニール・トリフォノフ(第3位)
  ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11
-----(休憩)-------
フランソワ・デュモン(第5位)
 即興曲第1番 変イ長調 作品29
  スケルツォ 第3番 嬰ハ短調 作品39
インゴルフ・ヴンダー(第2位)
  ポロネーズ 第7番「幻想」 変イ長調 作品61
ルーカス・ゲニューシャス(第2位)
  ポロネーズ第5番 嬰へ短調 作品44
  12の練習曲 作品10  第2番 イ短調
  12の練習曲 作品25 第4番 イ短調
  第11番 「木枯」イ短調
-----(休憩)-------
ユリアンナ・アヴデーエワ(第1位)
  ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11

1月23日(日)
ダニール・トリフォノフ(第3位)
  3つのマズルカ 作品56 より 第1番 ロ長調 / 第2番 ハ長調
  マズルカ風ロンド ヘ長調 作品5
  タランテラ 変イ長調 作品43
ユリアンナ・アヴデーエワ(第1位)
  ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 「葬送」 作品35
フランソワ・デュモン(第5位)
 アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ(オーケストラつき)
-----(休憩)-------
ルーカス・ゲニューシャス(第2位)
  ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11
-----(休憩)-------
インゴルフ・ヴンダー(第2位)
  ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11

アントニ・ヴィット Antoni Wit (指揮/Conductor)
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団 The Warsaw National Philharmonic Orchestra


最高のパフォーマンスを見せてくれたルーカス
それと、「特報」ってことで、カジモトさんリリースですが、-ユリアンナ・アヴデーエワ 再来日&初リサイタルツアー -。

2011/11/5(土)
    東京オペラシティ・コンサートホール
曲目:未定
料金: S ¥7,000  A ¥6,000  B ¥5,000
一般発売:6/5 10:00-
東京以外は決定次第発表と言う事らしいです。


ダニール・トリフォノフ 協奏曲第1番 :
第1音は、平凡でありました。
先日仙川でのマズルカが余り良い印象がございませんでしたが、終楽章がとにかく素晴らしい出来でした。ファツィオリがいきなり鳴り出した感じ。第1楽章は何してたの?って言いたくなるくらいに、第2楽章のとてもロマンティックな主題から、続く終楽章は、この会場全体が感動したのでは無いでしょうか?(すみません、少し大袈裟でした♪) こんなに素敵な弾き方ができるのね、知らなかった。やっぱりマズルカ、得意なピアニストなんだ♪ もう楽しくって楽しくって! 彼のちょっとシャイな挨拶からは、真面目?って感じでこんな歌い方って想像できませんが、確かに楽しい。単に練って結果でのマズルカ賞で無い事を証明してみせた。19歳。楽しみであるし、とても人気がある、または出そうなピアニスト
アンコールは彼作曲の「ラフマニアーナ」 よりフィナーレ、先日聴いてたので、何となく異質って感じはしないし、聴きやすい楽曲です。

ユリアンナ・アヴデーエワ 協奏曲第1番 :
本日のアヴデーエワは黒のテーラーのパンツスーツではありません
ドレスコードはもっと上がり燕尾、それも薄い素材の。かっこいい。中はいつもの白のブラウスなのですが、いつかドレスでの彼女も見てみたいものですね。あるのかな? 間近で見る彼女は映像で見るより綺麗でした。話題性が有る筈! 演奏イメージを決めてしまう為、ドレスは着ないの!って言う彼女。
第1音は、平凡でありました。
そうなのですね。彼女コンクールでもそうだった。でもあるちょっとしたポイントから気になりだす。今日の協奏曲もそうなのです。歌いだすポイントが気分次第なのか? 緻密に飽きさせない努力なのか、私レベルでは分りませんが、後者だとすると知識レベルがとんでもなく高いと感じます。アントニ・ヴィットは難しいのか、彼女を一番気にしてる様に感じてしまった。音楽性はやっぱり凄い。当日のトリフォノフの協奏曲第1番と比較してもレベルが違いすぎる。
終了後は、ケロッとした顔であいさつしてる。どう?って感じ。好き。今後やっぱり追いかけてたいピアニスト

ルーカス・ゲニューシャス 協奏曲第1番 :
第1音は、一番好きです。
少しだけ、第1楽章、終楽章の最初は外してしまいました。その後は見事なリカバリ。彼は楽曲の主題、旋律を確りとしたクリアな音を出してくれました。(珍しい)殆どの人が少しオケの潜らしたり、ペダルを上手く使ったりと何となくハッキリとしな音も多くありますが、彼は、真正面から真直ぐに向き合い、自分の音をとことん突き詰めて出していると感じた。ある意味アヴデーエワのチームといえる。変な言い方だが、才能はこの2人が突出しているし、その天才ぶりは、自己主張の端々で見事であった。すべての音はハッキリと聞き取れる。こんな凄いショパンを聴けた事は、私にとっては財産となった。なんと美しい解釈なのか。初日に書いて「1日目の気になった事」でベートーヴェンを聞きたいと思ってたら、2日目のアンコールはグールドのカデンツァだった。やっぱり思ったとおり。

インゴルフ・ヴンダー 協奏曲第1番 :
第1音は、以外でしたが、力強い感じでした。
とにかくブラボーの嵐、嵐。何故こんななのか?不明です。確かに巧いし正確だし、以前書いた通りでございました。でも以外正確な運指だけど、聞き取り難い。和音のバランスが余りにヒステリックな音を立てる時と、すっぽりハマった時の落差が激しくて、全体としてのバランスはあまり好みではありません。これは単なる趣味・趣向の問題! あくまで初日も感じたが、好きなピアニストではありませんでした

1日目の気になった事:
■ルーカス・ゲニューシャスのポロネーズ第5番から始まる音にすっかり、こころを奪われました。 この日アヴデーエワしか興味なかったのですが、すっかり彼のピアノのとりこでした。 野太さと繊細さと神経質なとても男性的な、今度はベートーヴェン等を是非聞きたいと思った。 アンコールではワルツ第4番 へ長調 Op.34-3、椿姫でいう、あの別荘でのパーティなのですが、こんなに早い、 Op.34-3は初めて、おもわず「はやっ」って叫んでた。こんなペースで弾けるんだ♪
■インゴルフ・ヴンダーのアンコール。 この日確かショパンの日だったと思った。が、いきなり「トルコ行進曲」それもアルカーディ・ヴォロドスの編曲ヴァージョン。以外だった。ガッツポーズ?
■ユリアンナ・アヴデーエワがアンコールで見せたワルツ第5番 「大円舞曲」 ですが、パッセージが見事♪
■最後になりますが、少し苦言を・・・
インゴルフ・ヴンダー、そもそも初日楽しみにしてたピアニスト。 1日目、ポロネーズ 第7番「幻想」、多分もっとも今回得意とした筈だし、楽しみな演目でした。うっとりとやや上を向いて集中してた。1音目から、スタンの鳴らし方は知り尽くしているし、正確な音は美しさをまとっていた。 最悪だった。 即興曲的なこの素敵な導入部で、となりの若い女性はページをめくる音で邪魔するし、中盤2部では、10列目真ん中位の女性(あなたです)は携帯を鳴らしちゃうし、最悪(こんなこと許されない)。 多分ヴンダー自身も聞こえたはず。長かったし。マナーが悪すぎる。こんな方に限って他の人のマナーを語りたがる。

2日目の気になった事:
■アンコール曲が、ショパンから開放された。昨日のインゴルフ・ヴンダーのガッツポーズ?のお陰だね♪
ユリアンナ・アヴデーエワのソナタ2番に涙した。彼女の姿にも一種の凄みも、やっぱりだった。(協奏曲も良いが、これだった気がする)この音楽性は本物。今日の第2楽章からの彼女は凄かった。今回、彼女のソナタ2番とルーカス・ゲニューシャスの協奏曲、ワルツ第4番、カデンツァは至高の音で有った気がする。第3楽章は、2つの主題を繰り返すが、葬送の主題の後の幸福感は、やはり演奏自体で物語を想像させてくれる1人であった。もう1人はもちろんルーカス・ゲニューシャス。
■ダニール・トリフォノフはスタンのピアノでは、中間音が弱いのかも
■インゴルフ・ヴンダーが超人気♪
■ユリアンナ・アヴデーエワはドレスコードを下げた
■ルーカス・ゲニューシャスのアンコール。主題が調を変えて演奏されている。結果グールドのカデンツァだった。有り難い。でもすごかった。多分会場は彼のパワーを確りと目撃したはず。でもリアクション出来ない程の凄さ、激しさ、聞いたことの無い音にすっかりやられたのでしょうか。

1月22日 アンコール曲:
ダニール・トリフォノフ :トリフォノフ作曲・「ラフマニアーナ」 よりフィナーレ
フランソワ・デュモン :ショパン、エチュード作品10 第5番 「黒鍵」
インゴルフ・ヴンダー :モーツァルト、「トルコ行進曲」アルカーディ・ヴォロドスの編曲
ルーカス・ゲニューシャス :ショパン、ワルツ第4番
ユリアンナ・アヴデーエワ :ショパン、ワルツ第5番 「大円舞曲」

1月23日 アンコール曲:
ダニール・トリフォノフ :リスト、カンパネッラ ⇒ これは絶対にファツィオリで聞きたかったな♪
ユリアンナ・アヴデーエワ :バッハ、パルティータ第1番 ジーク
フランソワ・デュモン :ドビッシー、ベルガマスク組曲 月光
ルーカス・ゲニューシャス :ベートーヴェン、ピアノ協奏曲第1番 カデンツァ(グールド作曲版)
インゴルフ・ヴンダー :ショパン、マズルカ Op.24-2
:モーツァルト、「トルコ行進曲」アルカーディ・ヴォロドスの編曲 ⇒ 2回目だろ・・って突っ込みたい!

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