2008年1月11日金曜日

1/11 レニングラード国立バレエ「バヤデルカ」

  
本日、レニングラード国立バレエ「バヤデルカ」2日目を観てまいりました。

【キャスト】
  ニキヤ(バヤデルカ) :オクサーナ・シェスタコワ
  ソロル(戦士)  :イーゴリ・コルプ (ゲスト・ソリスト)
  ガムザッティ(藩主の娘)  :オリガ・ステパノワ
  大僧正  :マラト・シェミウノフ
  ドゥグマンタ(インドの藩主) :アレクセイ・マラーホフ
  マグダウィア(苦行僧) :ラシッド・マミン
  アイヤ(召使) :ナタリア・オシポワ
  奴隷 :ドミトリー・シャドルーヒン
  ジャンペー :エレーナ・コチュビラ、ユリア・カミロワ
  黄金の偶像 :アントン・プローム
  マヌー(壷の踊り) :エレーナ・ニキフォロワ
  インドの踊り :アンナ・ノヴォショーロワ、アンドレイ・マスロボエフ
  太鼓の踊り :アレクセイ・クズネツォフ
  グラン・パ :イリーナ・コシェレワ、エレーナ・コチュビラ
          タチアナ・ミリツェワ、ユリア・カミロワ
          アレクサンドラ・ラトゥースカヤ、エレーナ・シリャコワ
          サビーナ・ヤパーロワ、マリア・リフテル  
  幻影のバリエーション: タチアナ・ミリツェワ、エレーナ・エフセーエワ、エレーナ・コチュビラ

【オーケストラ】
指揮: ミハイル・パブージン
管弦楽: レニングラード国立歌劇管弦楽団

【タイム・スケジュール】
第1幕約50分   休憩20分   第2幕約40分  休憩20分   第3幕約45分


   

【感想】

またまた、ぎりぎりに東京文化会館に入りました。昨日と同じように、意外と人が少ないと感じており気分的でクロークに向かいました。 今日は本当に少ないかも! 1Fでもサイドの席は空いており2Fサイドはもうガラガラ状態です。 なんでかな? こんな良い舞台は見逃す手はないと思いのですが (・・:;

今日はガムザッティ役のステパノワの演技が怖いくらいにシリアスで、本当にこうなるのかななんて思いながら、今日はベストポジションで楽しみました。 何と言っても心いくまでシェスタコワを堪能できた事、コルプとのペアリングの良さ、ステパノワの1幕の感情表現の強さ、全体のマッチングが素晴しい感覚。 今日はもうニキア登場からドキドキしていました。やっぱりゲストプリマよりカンパニーメンバーとのコンビネーションが素晴しいよ。 演技がブツブツ切れないし、ストーリー性が一貫して生きている。 大僧正を拒む部分の振付は昨日のコレゴアと違うとか、全体としていくつかの差異が在りましたが、やっぱり1幕目から涙が出てきました。
ニキアがソロルとの深夜デートで見つけた時の、シェスタコワの愛くるしい表情が忘れられません♪ 巫女としての役柄がキチンとここに存在し、恋焦がれている様子ではない表現がとっても胸を打ちます。もちろんこのパ・ド・ドゥは泣く場面ではないのですが、ここから暫く立ち直れないくらいに、締め付けられる思いが強くなりました。当然この後続く悲劇のせい。  また、ガムザッティとの絡みでシェスタコワは転びそうに為ったけど、そんなの気にならないよ! 今日は本当に集中していたような気がします。 ガムザッティが顔を観て「はっ」とする場面から、対立は成立していました。 特に「聖なる炎」の前で交わしたソロルとの約束を語る時のシェスタコワの演技が心を打ち、ガムザッティが「お願いだから」と立場が逆転する部分は、まるでテロップでもあるかのように素晴しいまさに死闘でした。 ニキアさん、ナイフが落ちた時、ガムザッティのお尻に当たったらささちゃうぞ的な気持ちもありません。 息使いまで聞こえてきそうな女性同士。 先日のコレゴワ・エフセーエワ(はGOOD)とは比較しちゃだめかも知れませんが、ステパノワは役柄に合っていた気がします。 いやピッタリって感じ。ガムザッティの悪女では無い、純真ゆえの怖さを感じずには居られない感覚。
2幕は グラン・パで先日のそうですが、ミリツェワがとっても素敵な音のとり方をしますね♪ (ブラボー) 前半のインパクトだけでもうゆるゆるな本日の舞台でしたが、ここで気を取り戻す事が出来ました。ペレンは今日は登場していたか、多分していないような気がします。 上記キャスト部分は私の思い込みで書いていますが、間違っていたらごめんなさい。 (今日も太鼓の踊りは楽しめました) いよいよバリエーションからガムザッティで終了。 大好きな「花篭」ですが、今日のシェスタコワは最高に綺麗。 毒が回っている筈なのに大袈裟な演技は無く、ソロルに少し目線を投げかける微妙なタイミング、コルプの微妙な演技は、ガムザッティも気になるし、でも前で踊り恋人顔向けしづらい、またこれから続く大変なドラマを暗示する迷いが見えます。 カンパニーメンバーと勘違いするくらいのとけこみよう♪  蛇にかまれたニキアは「あなたね」と指差し、純真ゆえの強さを感じる役作り。一方のソロルは正視できません。 ここで息絶えていきます。 何となくここでも明るくなる前に涙・・
やっぱり3幕の「影の王国」で、もう再度うるうる状態
影のコール・ドは昨日より、良い出来だったと思います。 気になっていたスモークで見えない状態は本日はありませんでしたしふらついている様子は昨日より少なかったと思います。 あとバリエーションの豪華さは昨日に負けていませんでした。 また昨日の崩壊シーンですが、多分何かのミスと思いますが、3人のスタッフ(わりとカジュアルな)が「階段運び」がまるまま見えていましたが、今日は気になりませんでした。多分当てるライトのミスかと思われます。
最後のグラン・パ・ド・ドゥは、ベールのアダージョは本当に涙が本気モードで流れましたし、ソロルのバリエーションは素晴しかったです。 少し最後のきめだけがまずかったかも知れませんが・・・・

本当に堪能したました。それにしてもシェスタコワとコルプの空席は勿体無いです。芸術監督であるルジマトフの時は、それでも空席が少なかったのも事実です(昨年・ジゼル、バヤデルカ)。これだけちがうんですね。 でも一部の好きな方への極端なカリスマ性を除けば、よっぽどこの2人のペアが素晴しいです。

【気になったこと】
最初の登場シーン
 ニキア    :ベールを取った瞬間は目線が下で、徐々に顎を上げる。何とも優雅な振る舞いです
 ガムザッティ :ソロルと初めて合わす目線がベールを取った瞬間からお嬢様育ちの自信に満ち、すっくと顔を上げて顎の位置が高い
 ニキアとガムザッティが合った目線 :ニキアの無心に怯えを感じている(と思ってみましたが本当にその様に思えます)
設定がキチンとしています
今日もルジマトフは、黒の衣装で登場し、カーテンコールは2回も・・ シェスタコワは特別なのね♪


今年のレニングラードのバヤデルカは終了です
次のラ・バヤデールは5月の新国立バレエ団で3回から4回程度観てみようと思っていますが、追加チケットがまだ着いていないのではっきりした回数は不明です
本島さん(25日)以外で申込みました

来年も期待・・期待・・
ありがとうシェスタコワ ブラボーでした
    

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