本題ですが、バーミンガムロイヤルバレエの『美女と野獣』を観てまいりました。
一言で言えば、ビントリーの振付、グレン・ビュアーの音楽、あと佐久間奈緒さんのベル、フィリップ・プロウズの衣装・舞台セットがベストマッチ、これ程の素晴しい舞台に出会えた事に感謝しています。
【スタッフ】音楽: グレン・ビュアー
振付: デヴィッド・ビントリー
装置・衣裳: フィリップ・プロウズ
照明: マーク・ジョナサン
【キャスト】
ベル: 佐久間奈緒
野獣: イアン・マッケイ
ベルの父親(商人): デヴィッド・モース
ベルの姉 フィエール: ヴィクトリア・マール
ベルの姉 ヴァニテ: シルヴィア・ヒメネス
ムッシュー・コション: ドミニク・アントヌッチ
ワイルド・ガール: アンブラ・ヴァッロ
雌狐: 平田桃子
カラス: 山本康介
木こり: ジョナサン・ペイン
差し押さえ執行官: ジェームズ・グランディ
収税吏: ジョナサン・ペイン
祖母: マリオン・テイト
狩人、鳥、城の獣たち、結婚式の招待客: 英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
指揮: バリー・ワーズワース
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
ぎりぎりだったのであらすじを読まないで、1幕が終了してしまいましたが、全然気にならない位に分かりやすかったような気がします。休憩時間に読んでまた納得・・表現したい事は、自身の感覚とほぼ合っていた様な気がします。
場内アナウンスでやはり「来日直前に足を負傷し回復に努めていましたが、本日出演できるまでには至りませんでした」があり、とっても残念でならず、先日の「ライモンダ」を思い出し、少し嫌な予感がしていました。 目的はエリシャ・ウィリスのベルだったので心の中は「返金して・・これで帰るから・・」なんて思っている自分がいたように思います。
あれれ・・でも出てきた瞬間からとっても”華”のある方、「佐久間奈緒さん」。 併せてとても安定しておりイアン・マッケイとのペアの、この上なく素敵な事。開始前の思っていた事なんて全て吹っ飛んでいます(おいおい♪)
少しアングロサクソン系とは違いますが、とても素敵な方。物語は、とっても単純、機知の「美女と野獣」そのままですが、バレエで表現する良い例と思います(悪い例は先日の新国立「椿姫」 ←これしかないです)
セット・照明・衣装の舞台インフラストラクチャーは文化会館での公演にベストマッチのアンティック製、衣装の色彩はライティングと相まって、言葉では表現し切れません。特にコール・ドのセンス+ワイルドガールのキャラにしては優しい素材(オーガンジーとシュフォン系パステルカラー)なんとも夢のような舞台です。新国立バレエ団の明度とは真逆な薄暗いライティングは、スモークとの併用で光線を残し、自然を表現する手法が見事です。また昨日書いた、「精巧なマスク」は本当でした。この舞台は、前方で詳細が見える方が良いかと思います。本当にヨーロッパ的な感性があふれています。また舞台セットはダンサー自身で動かし、またフォーメーションを保っており意味のある配置がとっても気に入りました。
1幕は物語の美しさと衣装に見とれ、2幕は舞台セットとパ・ド・ドゥで涙が溢れていました。(この時の音楽がとっても良かったのに、楽曲は初めてなので・・ごめんなさい) 特にベルが元の家に戻った後の、野獣の鏡からのシーンの佐久間さんの演技の見事さは、最後に愛していると言って野獣の胸に手をあてた瞬間にピークに達しました。ベル自身の気持ちを認識する長さが帰ってこの物語の悲しさを盛り上げます。佐久間さんのベルは多分楽しみに期待していた、エリシャ・ウィリスとは非なるものと思いますが、とっても満足しました。
【少し気になった事】
①野獣がベルの愛で人間に戻った時のイアンの汗。
かなり精巧な衣装を全身で着ていたので、かなり大変だった様子が見て取れました
②キャラではなんと言っても、
1位 ワイルド・ガール: アンブラ・ヴァッロ
続いて
2位 祖母: マリオン・テイト
3位 ムッシュー・コション: ドミニク・アントヌッチ
ワイルドガールは素晴しいかったです
また祖母の演技力は、オペラ座「眠れる森の美女」ヌレエフ版のカラボス的なキャラ
コションは豚の意味・・最後で証明しました。
こんな素晴しい舞台はもう一度観たかったな♪
確かにロイヤルの名に恥じないバレエ団でした
今度の「コッペリア」も俄然楽しみになりました・・がエリシャ・ウィリスはどうなるかな?
16日しか取れなくて、みやこさんの舞台は今回観れないのですが、このカンパニーであればありですね♪ ・・ もしかしてその日を楽しみにしています。
写真追加(RBR Site)より抜粋しています
あと、余りにも素敵なロゴなのでUPしておきます。
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