2008年12月31日水曜日

12/31 2008年さいご・・

 
 今年最後の更新はやはり仕事中になっちゃいました。未だ3年目を迎えます初心者ですが、新しい趣味を持ててとても素敵な時間を過ごす事が出来る様になりました事、感謝しております。 瞬間の舞台を見せて頂ける価値は、チケット代が高騰する中でも、やはり減らす事が難しくなってきております。私の中では優先順位がかなり上がっている事も確かで、でもこの高騰ぶりはそろそろつらくなってきています。40公演/年ぐらいが限界かもしれませんし、時間的にもそれくらいがちょうど良いかもしれません。

 招聘企画は今年も観た回数は少ないですが、素敵なバレエ団を見つける事が出来ました。やはり第1番目には、シュツットガルト・バレエ団が挙げられます。初見のボリショイはとても素晴らしい息遣いがありました。また、ABT最後のニーナは今後グルジアでしか観れないのでしょうか。以前の記事で観ましたが、来日予定も数年後にはある様なので、とても楽しみです。新国立劇場バレエ・次期芸術監督・ビントレー振付のバーミンガムの『美女と野獣』の光の演出の衝撃は今も残っています。またABTではニーナの素敵な事。白鳥の湖・海賊と続けて拝見しておりましたが、彼女の輝きは永遠の様に感じます(フェリで感じた感覚と同じのような、自身で幕を引かない限り・・もしかして永遠かも)。でもなんと言ってもシュツットガルトの「眠れる森の美女」の総合力「オネーギン」の物語が、今思い浮かべても涙が溢れる位に悲しく残っております。相変わらず今年最後のTOPPAGEの画像はシュツットガルトです。意外と英国ロイヤルバレエは心に残っていないこと、今更ながら感じます。
 国内では、やはり新国立劇場バレエの「シンデレラ」のまゆみさん・西山さんの2演目と6月「白鳥の湖」でのひろみさんの渾身の演技。やっぱり私は新国立劇場バレエは大好きです。 あと国内のカテゴリの入れてみますが、レニングラードはこの時期欠かすことの出来ないバレエ団です。私は横幅を広くという見方が出来ない・・と言うより苦手なので、「愛すべきシェスタコワ」ばかり購入しています。出会いはジゼル。来年もジゼルが1回目の鑑賞となる予定です。

今年の書き込み数が → に出ています
特に忙しい月の書き込み回数が月3回みたいな事が無い様に、来年は気を付けたいと、今思いました。改めて回想できる楽しみ。 来年も浸りたいと思います
 

2008年12月27日土曜日

12/27 新国立バレエ4回目『シンデレラ』

 
今年最後のバレエ公演、新国立劇場バレエ「シンデレラ」を、観てまいりました。マエストロ・ガルフォースが指揮するプロコフィエフの素敵な楽曲に今日も包まれ、いい時間を過ごす事が出来ました。

【振 付】 フレデリック・アシュトン
【作 曲】 セルゲイ・プロコフィエフ
【監修・演出】 ウエンディ・エリス・サムス
【指 揮】 デヴィッド・ガルフォース

【シンデレラ】 西山裕子
【王子】 中村 誠
【義理の姉たち】  保坂アントン慶 堀 登
【仙女】 本島美和
【父親】 石井四郎
【春の精】 伊藤友季子
【夏の精】 湯川麻美子
【秋の精】 高橋有里
【冬の精】 厚木三杏
【道化】 八幡顕光
【ナポレオン】 伊藤隆仁
【ウェリントン】 小笠原一真
【王子の友人】 陳 秀介 冨川祐樹 江本 拓  マイレン・トレウバエフ

今日は大好きな裕子さんで今年が締めくくられるので、昨日のまゆみさんと併せてとても良い舞台でした。期待通りのシンデレラ。何にも負けない芯の強さと、いつでもポジティブ。 いつも感じる事は、裕子さんには気遣いがある・・ってことです。この配慮がいつも楽しみ。実生活に近しい。まず相手をいつも見ている気がします。それが主役となると、別かもしれませんが、やっぱり何か好きなバレリーナです。

”大事件”がありました。1幕目最後とっても幸せそうなシンデレラがかぼちゃの馬車で舞台を風の様に走り去ります。このスピード感が見せ場ともっていますが、なんと上手から出てきてUターンし、再度上手付近で、方輪が浮いている。 いやな予感的中です。幕前、下手で馬車が転倒。
先日の事もあり、裕子さん他、特に引いていた方々・・怪我の無い様にと思いつつ、会場は拍手。 まるで何もなかったかの様な・・。あっけに取られていた私も場内アナウンスが無いことで安心しておりました。2幕無事に出てきた裕子さんを観て安心しておりました。(みなさん大丈夫だったでしょうか?)

保坂さん 堀さんのアグリシスターズは今日も楽しかったし、場数を踏んでとっても進化している(面白さ倍増していました)。王子の友人4人は少し疲れてきたかもしれません。また四季の精では、冬の厚木さんがとにかく氷までイメージさせる冷たさを醸していました。伊藤さんは新国立劇場バレエのスタイルにもう少しフィットすれば素敵に感じると思いますが、何となく疎外感があるのかな? 彼女はとってもシャイなのかもしれませんね(雰囲気は強そうですが・・ごめんなさい)。中村王子はもっと素敵と思っていましたが、やっぱりアシュトン版は男性も難しいのかな?(この辺私の無知によりうまく書けませんが)

それと、今日はコール・ドの中央で、大湊さんをやっとみつける事が出来ました。昨日2Fからオペラグラスで覗いていて、見当はつけていましたが、今日確認できました。彼女は美人ですね。でも今回の衣装より、オリエンタル調の役柄の大湊さんの方が美しさが映えます。コール・ドに埋もれる事の無い彼女のスタイルはこれから来年も観ていきます。

とにかくとても素敵なシンデレラ週間でした。
ダンサーのみなさん、今年もお疲れ様です。素敵な舞台をありがとうございます。
感謝♪

  

2008年12月26日金曜日

12/26 新国立バレエ3回目『シンデレラ』

 
本日は、まちに待っていた、まゆみさんタイトルロール『シンデレラ』を拝見してまいりました。随分前から楽しみにしてた公演・2F1列目が取れていたので、本当にゆっくり、またベストのポジションで観ることが出来ました。今年は仕事の関係で、お正月も仕事で忙しい中ですが、この時間(休息の時間)は大切にしております。

【シンデレラ】 寺島まゆみ
【王子】 貝川鐵夫
【義理の姉たち】 保坂アントン慶 堀 登
【仙女】 本島美和
【父親】 石井四郎
【春の精】 伊藤友季子
【夏の精】 西川貴子
【秋の精】 遠藤睦子
【冬の精】 寺島ひろみ
【道化】 グリゴリー・バリノフ
【ナポレオン】 八幡顕光
【ウェリントン】 小笠原一真
【王子の友人】 陳 秀介 冨川祐樹 江本 拓 マイレン・トレウバエフ

 今回の最強シンデレラだったと思います。明日裕子さんの残り1回を残していますが、たぶん間違いないと思います。(って!) 彼女の人間性がやっぱり・・裏付けられた・・と感じる舞台。というのは、なにか、ほんわりした、なにか癒される、なにかやわらかい、なにか優しい、なにか幸せな、なにかわからないけど、雰囲気?オーラ?、やっぱり彼女、まゆみさんのほんわりしたステップが気持ち良かったです。貝川王子の優しさも本当に素敵に見えていますし、会った瞬間から恋におち、心からまた優しさ全開で、シンデレラへ手を差し出す仕草。 彼のヴァリエーションでの最後、バランスが取れないで手をついちゃったりとかすっかり忘れるくらいに、舞踏会で初めて2人が会い、エスコートする姿が素敵でした。
実に不思議ですが、まゆみさんはアグリーシスターそれぞれといる時と、王子をいる時、1人でのヴァリエーションの時、四季の精と踊っている時、また、ボロボロの衣装を着けている時、チュチュでキラキラ光っている時、いつでも周りと完全にシンクロします。まるで自分が全くと言っていいほど無いほど。でも違うんです。逆かもしれません。アグリーシスターズがいる時って、やっぱり1人で楽しみを見出す事が出来る事が生きる事だと思う。でも決していじけているとかでは無い、(自己犠牲的な)愛が感じられ、観ていて本当に人に優しくすることを、自分でもしたくなる程。 また王子とあった時は、惜しみない愛で包みこみ、決して卑屈にならない姿勢。 ・・ってやっぱり彼女にしか出来ない表現と感じます。 美帆さんは、王子と合っている時の本当と、右から左のアグリーシスターズの関係と言う感じが、今更ながら感じております。(でもうまさは美帆さんかな♪)

まゆみさんは人間性と演技がシンクロしているのかな?・・とっても自然に感じられましたし、いやな部分が無い舞台でした。ひろみさんが大好きな私でしたが、こんな優しさを持つまゆみさんがいて、ひろみさんがいる。このツインズは恐るべしです。

前置きが長くなりましたが、今日の劇場は子供、子供です。2幕目開始前では、お子様は静かに!というアナウンスが入っていましたが、まったくそのとおり。余韻に浸る時間も与えてくれませんでした。
1幕目サンドリヨン(っていう表現が合うかも)が、鏡の前に立ったり、姉達を横から覗きこんだり、絹のショールに憧れたりと色々な表情を見せてくれています♪ っでヴァリエーションが始まりますが、この環境下でこんな楽しく、美しく感じるのは少しやりすぎ?って思いまが、ストレートに感じてみるとそれがシンデレラなのかもしれません。
パンを差し出し、四季の精へつながりますが、本島さんはしっくりきませんね(今日も)。また、伊藤さんの春の精は、第1キャストの小野さんがあまりに素敵すぎてて、どうしても比べてしまい思わず・・あっ・・っておもいました。 冬の精・ひろみさんはラッキーなことに3回目。相変わらずですね♪
馬車にのったシンデレラを見逃さないとオペラグラスを準備していて、しっかりまゆみさんの変身した、笑顔を拝見する事ができました。 

いよいよ2幕目、宮廷でのシンデレラの登場です。ってその前に王子ですね。貝川さんは恵まれた容姿。長身で割りにがっちりしていますが、少し緩い部分を以前から感じていましたが、今日もヴァリエーションは期待しない・・ときめてましたが、やっぱりでした(ごめんなさい)。でも2人でのシーン(エスコート、パ・ド・ドゥ、コールドが合間ほか)は、とにかくこの王子のシンデレラに対する真っすぐな愛を、これほど出せる王子は天性のもの? 本当に観ていて心が洗われるほど、また優しくなれる姿でした。
コール・ドも今日はいい出来。メリハリの利いた難しさをこなし、場数を踏む毎にコンビネーションが安定して来て、本当に新国立の美しさを感じる事ができます。
ガラスの靴(tt siteで素敵な画像があります♪)をみつけた王子はサンドリヨン・・シンデレラと見つめ合います。アグリーシスターズはもう完全諦めモード。シンデレラだったのか、それならしょうが無いし、良かったのかも・・って言葉がきこえます。そのときでももちろん姉妹に対してはサンドリヨンだし、父に対してももちろんそう。 別れのハグはとってもいいシーンでした。 でも今日の姉妹はわきまえの良いシスターズでしたが、ここはもう少しアクが欲しい所ですが、ここ(この舞台)ではもちろん成立しています。(まゆみさんの”ちから”ですね♪)
最後、四季の精と、シンデレラ、まゆみさんとひろみさんのシーンはちょうどオペラグラスで入りました。(よこだったから) 完全に合っています。

良い舞台をありがとうございます。
とてもあたたかい気分で劇場を出る事が出来ました事に感謝♪

  


このプロダクション、アシュトンにすっかりはまっています。
今年あと、1回を残すだけとなりました。
明日裕子さんのシンデレラを楽しみに本日は就寝します。
あと、新国立劇場サイトのTOPページに下記の挨拶。(貼り付けておきます)




2008年12月22日月曜日

12/22 新国立バレエ2回目『シンデレラ』

本日は2回目、交代したさいとう美帆さんのソワレ公演、『シンデレラ』を観てまいりました。寒い雨の中、夕刻の光がとても素敵な新国立劇場の外見。今日も子供達の多いこと。相変わらずこの時期の風物詩、サンタと、中世宮廷の衣装を纏った女性が、トレーにガラスの靴を乗せて素敵な演出をしておられる。

【振 付】 フレデリック・アシュトン
【作 曲】 セルゲイ・プロコフィエフ
【監修・演出】 ウエンディ・エリス・サムス
【指 揮】 デヴィッド・ガルフォース

【シンデレラ】 さいとう美帆
【王子】 ヨハン・コボー
【義理の姉たち】 マシモ・アクリ,井口裕之
【仙女】 川村真樹
【父親】 石井四郎
【春の精】 小野絢子
【夏の精】 西川貴子
【秋の精】 遠藤睦子
【冬の精】 寺島ひろみ
【道化】 八幡顕光
【ナポレオン】 伊藤隆仁
【ウェリントン】 貝川鐵夫
【王子の友人】 陳 秀介 冨川祐樹 江本 拓 中村 誠

 今日は比較的前列で観てたので、各キャストの表情まですっかり堪能しました。マシモ・アクリ+井口さんの意地悪姉妹の素敵な事。 フレデリック・アシュトンは大嫌いらしいですが、書いてられる様に、端整なダンス・クラシックとのギャップが対比的な幕となっている。本当にコミカルな部分と、4精霊を含むクラシカルな1幕はとても見ていて起伏がはっきりしていて面白い。極めつけは、あの馬車の速さ。今日は(シンデレラの)笑み一杯にしている美帆さんのお顔がとても幸せな気分にしてくれました。
今日は美帆さんにつきます。
 ・大きいオレンジを上の姉が、王子の前で横取りした時の「えぇ!?」って、驚きの顔
 ・時計が12時を打った時に「あらっ!」って顔
 ・ボロボロの服で目覚め、ホウキを相手に踊り、靴を発見したと時の「そうだったんだ!」って、幸せの顔
もうすごく素敵でチャーミング。以外と、と言うと大変失礼ですが、シンデレラは美帆さんにとっては、はまり役だと思いました。(またこの次西山さんと、まゆみさんも観て報告しますが・・) 他のキャストと比べても、華奢で小さいけど、コボーもバランス的にちょうど良い感じで、とても今日の舞台には満足しました。

 あと、今日は精霊たちが登場している時は、小野さんひろみさん2人に注目してて、結構見逃している場面も多かったと思います。冬の精ですが、持ち直した・・的な感じ。 最初は何となくポワントが安定してなく少し心配しましたが、やっぱり大丈夫ですし、とっても安心して観ていました。4人の中ではやはり違います。あとやっぱり小野さんは上手いと感じます。なにがってうまく(バレエ用語での)説明はできないのですが、音の取り方が素晴らしいダンサーは大好きです。全然1つ1つをごまかさない正確さがその理由かもしれません。うまくキャスティングするには、厚木さん、ひろみさん、小野さん等が今後主役を多く見せて欲しい気がします。

 あとダンス教師は吉本さんなのですね。やっぱりって感じです。小芝居の面白いこと。とっても気取っているけど、なにか変。 ダンスは上手いけどあか抜けない。小芝居が意味もなく上手い。みんなの反応がいい。 もうこんな印象しか書けませんが、大好きです♪

この時期のこの演目は好きです。本当に舞台全体がキラキラしててとても素敵な気分になります。

最後にマエストロ・ガルフォースの事を少し。
ミラノスカラ座「ロミオとジュリエット」DVDで、楽曲を指揮していたのがマエストロ・ガルフォースです。彼の顔を見るとつい、フェリの事を思い出し、また曲調もプロコフィエフの双璧をなすシンデレラ。
先日は1Fの後ろだったので顔もあまり見えなかったのですが、今日はまた少し思い出して最初少し悲しい思いに捉われていました。 彼は上手いですね。

今週末にあと2公演で今年最後となります。
しっかりスケジュールを空けておきます♪

2008年12月21日日曜日

12/21 新国立『シンデレラ』代替えキャストの告知

 
本日告知が下記、ありました
先日の本島美和さんの件と言い、来期のみチケットに魅力が無くなって来ています。というのは、牧さんが交替してからにまた期待をしているということ。年間の公演数、公演演目、キャストの配役ほか、多分来期も買っているとは思いますが、本当に一過性の集客しかできないことになりそう。底辺のキャパシティが広がらないと、ダンサーの待遇面がとても心配です。

新国立サイトでの発表内容:

2008年12月21日
『シンデレラ』12月22日(月)7:00、23日(火・祝)7:00の回のキャスト変更について

12月22日、23日(ソワレ公演)シンデレラ役のラリーサ・レジニナが、20日公演中の怪我のため出演できなくなりました。代わって、両公演ともさいとう美帆が出演いたします。(王子役のヨハン・コボーは変更ありません。)

変更後のキャストは以下の通りです。

[シンデレラ]   [王子]
21日    酒井はな   / 山本隆之
22日    さいとう美帆 / ヨハン・コボー
23日(マチネ) さいとう美帆 / マイレン・トレウバエフ
23日(ソワレ) さいとう美帆 / ヨハン・コボー
24日    酒井はな   / 山本隆之
26日    寺島まゆみ  / 貝川鐵夫
27日    西山裕子   / 中村誠

レジニナは、20日初日の第1幕のソロの踊りの最中、ジャンプで足をひねり、第2幕の途中で激しい痛みに耐えることが出来ず降板となりました。
本人自身、今回の出演を楽しみにしておりましたが、現在も状態は思わしくなく、残念ながら、出演を予定しておりました22日、23日夜公演も降板することとなりました。
初日にご来場のお客様から、多くのお見舞いのメッセージをいただきましたこと、心より感謝申し上げます。

さいとう美帆は、2003年12月、このシンデレラ役で主役デビューを果たしました。舞台の進行とともに、大きく成長していく姿を覚えている方もいらっしゃるかもしれません。
今回、さいとうは、初日に急遽代役として第2幕途中からマイレン・トレウバエフとともに舞台に立ち無事にこれを務め、お客様から大きなご評価をいただきました。これに続き、22日夜、23日昼、夜の二日間三公演を、ヨハン・コボー、マイレン・トレウバエフの二人の王子役を相手に、シンデレラ役を演じます。

キャストの交代につきましては、様々なご意見を頂戴しております。ダンサーも生身の人間でありますので不可避の部分がございますが、そのような場合でも皆様にご納得いただけるよう、劇場関係者一同、今後もなお一層の努力を図って作品づくりに努めて参りたいと存じます。
どうぞ今後も、末長くご支援ご愛顧くださいますようお願い申し上げます。

2008年12月21日 新国立劇場運営財団
*公演中止の場合を除き、チケットの払い戻しはございません。


と言うことでした。
美帆さんとコボーはバレエ団にとっても良い経験になると思います。
美帆さん頑張って下さい♪
  

2008年12月20日土曜日

12/20 新国立バレエ 1回目 『シンデレラ』


本日は、初見の新国立劇場バレエ『シンデレラ』を観てまいりました。
タイロルロールの記載も括弧書きにしておりますが、実は2幕途中で、レジニナの、怪我により、舞台も中断、代役での公演となりました。怪我の説明などはありませんでしたが、折角来日して怪我で帰るのは、さぞつらいのではないかと思います。それにしても、15分間の中断で代役の美帆さん、マイレンの2人はブラボーですし完璧なマイレンはすごいとおもいます。また会場の空気もとっても温かいものでした。

【振 付】 フレデリック・アシュトン
【作 曲】 セルゲイ・プロコフィエフ
【監修・演出】 ウエンディ・エリス・サムス
【指 揮】 デヴィッド・ガルフォース

【シンデレラ】  さいとう美帆(ラリーサ・レジニナ)
【王子】 マイレン・トレウバエフ(ヨハン・コボー)
【義理の姉たち】 マシモ・アクリ,井口裕之
【仙女】 川村真樹
【父親】 石井四郎
【春の精】 小野絢子
【夏の精】 西川貴子
【秋の精】 遠藤睦子
【冬の精】 寺島ひろみ
【道化】 八幡顕光
【ナポレオン】 伊藤隆仁
【ウェリントン】 貝川鐵夫

 2幕のシンデレラと王子のパドドゥの後に、多分楽曲があっていない、デヴィッド・ガルフォースの指揮棒がおりません。舞台を見続けて、王子のヴァリエーションを踊ろうとしたヨハン・コボーは、小声で「マエストロ」と言い、1回頷き、ガルフォースがページを捲り、ヴァリエーションの楽曲が始まりました。 ・・  順番を飛ばして、レジニナの様子を見ている様に感じました。(この演目をはっきり知らないので・・いい加減な事言っているかもしれません) コボーのヴァリエーションは素敵。そのあとの踊りの後に幕が突然下りて明るくなり、男性監督による「主役が怪我をしました。15分後の中断の後に代役によって続けます」というアナウンスがありました。 そこで数分してから、美帆さん、マイレンのアナウンスがありました。実はその前、レジニナのポワントが一度落ちました。その前後、川村さんの仙女が下手へ下がる時に、妙にゆっくり歩いているので実は彼女になにかあったのかな・・なんて考えていました。 再開したあとも、レジニナの事が本当に気になりました。こんなことは短いバレエ鑑賞歴の中で初めてなのですが、今日の空気は後で鑑みると重かった様に思います。なんとなくそのあとも心配で、「どうかこのまま終了しますように・・」なんて考えていました。 またコボーもとっても残念だったのでは?ないかと思います。

 それにしても美帆さん、マイレンの代役はこんなときでも安心して、また素晴らしい出来でした。また川村さんはとてもとても素敵で上品な雰囲気を醸し出しており、うつくしい舞台です。ダンサーの代役、それも主役での途中登板は、直ぐに入れるってすごいと思います。 美帆さんは笑顔全開で努めており、マイレンに至っては本当に「彼だったら大丈夫」って感じさせる、オーラ全開ですね。

あと2回の公演詳細は未だでておりませんが、このサイトの記載通りです。


大事に至らないように。

 

2008年12月10日水曜日

12/10 ボリショイ vol.5 『明るい小川』


 
 本日もボリショイ・バレエ、「明るい小川」2回目を観てまいりました。ボリショイも本日が最後、とっても楽しい時間を過ごすことが出来ました事、JapanArtsさん、ボリショイ・バレエ団、すべての方に御礼致します。

明 る い 小 川  2 幕 4 場  

音楽 : ドミトリー・ショスタコーヴィチ
台本 : アドリアン・ピオトロフスキー
     フョードル・ロプホーフ
振付  アレクセイ・ラトマンスキー
美術 : ボリス・メッセレル
音楽監督 : パーヴェル・ソローキン
照明 : アレクサンドル・ルプツォフ
振付助手 : アレクサンドル・ペトゥホーフ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団

ジーナ (ピョートルの妻) : アナスタシア・ゴリャーチェワ
ピョートル (農業技師) : イワン・ワシーリエフ
バレリーナ : ナターリヤ・オーシポワ
バレエ・ダンサー (バレリーナのパートナー) : セルゲイ・フィーリン
アコーディオン奏者 : 岩田守弘
初老の別荘住人 : アレクセイ・ロパレーヴィチ
その若作りの妻 : アナスタシア・ヴィノクール
ガヴリールィチ (品質検査官)  イーゴリ・シマチェフ
ガーリャ (女学生) : クセーニヤ・プチョールキナ
搾乳婦 : アンナ・アントロポーワ
トラクター運転手 : イワン・プラーズニコフ
高地の住人 : アントン・サーヴィチェフ
クバンの作業員 : バトゥール・アナドゥルジエフ
高地の住人たち :
 アントン・クズネツォーフ
  セルゲイ・ゼレンコ
  ロマン・シマチェフ
  ロマン・ツェリシツェフ
クバンの作業員たち :
  ユーリー・バラーノフ
  ワシーリー・ジドコフ
  セルゲイ・ミナコフ
  アンドレイ・ルィバコフ
ジーナの友人たち : 
 アナスタシア・メシコーワ
  クセーニヤ・ソローキナ
  ヴィクトリア・オーシポワ
  アンナ・ニクーリナ
  アンナ・オークネワ
  チナラ・アリザデ
  
(バレエ・ダンサー、アコーディオン奏者以外の)今日は第2キャスト、で観てまいりました。今日もとってもわらしました。キャストでだいぶ感じが違うと、ラトマンスキーのプレトークで仰っていましたが、まさにそのとおり。昨日の高いテンションで弾けるような楽しさの2回目を期待していましたが、今日はどちらかと言うとほんわかした楽しさの舞台でした。でも会場は当然の如く、というか見せ場の多さと、芸達者なボリショイキャスト陣が、魅せてくれました。アナスタシア・ゴリャーチェワは本当にほんわかした感じ。
ワシーリエフはやっぱり凄いジャンプ力を見せていて、本日がピョートル・デビューらしいのですが、とっても満足しました。 最後と言うこともあったのか、自分だけがオーケストラは昨日にも増して、良く鳴っていること。 本当に聞いていてドキドキします。1幕目で体が熱くなってくる感覚(プレトークの時はコートを被っていましたが・・)。それと楽しみにしていた、アコーディオン奏者の岩田さん。ガーリャの相手役として、またみんなの罠に気付いた時の、驚きと笑顔は、何とも可愛らしいと感じてしまいました。

本当に最後いい演目を観ることができたことに感謝です
ありがとうございます

 

12/10 ボリショイトピック


本日、開始前にスピーチがありました。説明が判りにくく、名前聞き逃したな・・と思っていましたが、JapanArtsさんのページ記載がありました


写真は岩田さんとイクサーノフ総裁。

ロシア大使館でのパーティがあったようです
かなり、政治的な話も多かったのですが、
一息ついて、これもありですね♪

12/9 ボリショイ vol.4『明るい小川』に絶倒





 本日は、ボリショイ・バレエ日本初演の『明るい小川』を観てきました。18:20からのプレトーク、実は楽しみにしていましたので、仕事を早くから抜けて、しっかり聞いてきました。 岩田さんも登場していて、彼とてもシャイさ露呈。 復活の本人ラトマンスキーも先日より、力が入っている事♪ とても19:00スタートとは思えない勢いで話していました。 初演からの躓き、再開の意味、登場人物の説明、明るい小川農場と言うこと、忘れていけないのがシェスタコービッチの事・・・他。


明 る い 小 川  2 幕 4 場  

音楽 : ドミトリー・ショスタコーヴィチ
台本 : アドリアン・ピオトロフスキー
     フョードル・ロプホーフ
振付  アレクセイ・ラトマンスキー
美術 : ボリス・メッセレル
音楽監督 : パーヴェル・ソローキン
照明 : アレクサンドル・ルプツォフ
振付助手 : アレクサンドル・ペトゥホーフ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団


ジーナ (ピョートルの妻) : エカテリーナ・クリサノワ
ピョートル (農業技師) : アンドレイ・メルクーリエフ
バレリーナ : マリーヤ・アレクサンドロワ
バレエ・ダンサー (バレリーナのパートナー) : セルゲイ・フィーリン
アコーディオン奏者 : デニス・サーヴィン
初老の別荘住人 : アレクセイ・ロパレーヴィチ
その若作りの妻 : アナスタシア・ヴィノクール
ガヴリールィチ (品質検査官)  アレクサンドル・ペトゥホーフ
ガーリャ (女学生) : アナスタシア・スタシケーヴィチ
搾乳婦 : アンナ・アントロポーワ
トラクター運転手 : イワン・プラーズニコフ
高地の住人 : アントン・サーヴィチェフ
クバンの作業員 : バトゥール・アナドゥルジエフ
高地の住人たち :
 アントン・クズネツォーフ
  セルゲイ・ゼレンコ
  ロマン・シマチェフ
  ロマン・ツェリシチェフ
クバンの作業員たち :
 ユーリー・バラーノフ
  ワシーリー・ジドコフ
  セルゲイ・ミナコフ
  アンドレイ・ルィバコフ
ジーナの友人たち :
 アナスタシア・メシコーワ
  クセーニヤ・ソローキナ
  ヴィクトリア・オーシポワ
  アンナ・ニクーリナ
  アンナ・オークネワ
  チナラ・アリザデ


 100%の抱腹絶倒です。明日も観に行きますが。チケット持ってて良かったです。多分フィーリンのシルフィードはもう見れないかもしれませんし、この初見でのインパクトは、とてつもなく大きいものでした。こんなエンターティメントがバレエに存在していた。ソ連と言う底の厚さがすごい♪ まず良くわからない配役名は、初演のキャストをもじってつけているそうです。~良く分からない! バレリーナ、搾乳婦、高地の住人、品質検査官、初老の別荘住人にその若作りの妻 でしょ。 名前らしい名前は4人だけ。 明る小川はソ連時代の農場の名前「明る小川農場」ですって。いいな♪・・ その中に1つの世界があって社会が存在する。当然いろんな職業人がいてその配役がストレートな名前となっている。 そんなちいさな社会に慰問(この言葉も古い)にきたバレリーナとバレエダンサーの浮気事件の物語です。 純粋にバレエとして見る事なんて意味をなさない楽しさ。ディヴェルティスマンの連続と主役級のソロ、早い音楽と一流の技術で笑わせる。とてつもないアレグロのパ・ド・ドゥなんて初めて見た気がします。なにしろさすがボリショイって感じで、ジーナ(オデットを観たのを忘れる位)とピョートル(メルクーリエフだから嬉しい)の息の合った所は、全てフィーリン・シルフィードの”一駆け”に持っていかれた気がします。(シルフィードをこんなに普通可愛いと思ったことないですから・・) またアレクサンドロワの男前さ、フィーリンとの掛け合い(と言いたいぐらい言葉が見える)が、素敵であと何回も観ていたいと思います。
 クリサノワとアレクサンドロワが、同じステップを踊るのですが、これがまた素敵。格の違いは確かにありますし、質自体も違います。重心がピタッと決まるアレクサンドロワはキトリ、オデット・オディール、バレエダンサー何を観ても関心します。またクリサノワは今回改めて、やっぱり好きになりましたし、彼女を今後観ていたいと思います・・が今日のインパクトが強すぎて、しばらくクリサノワは「明るい小川農場」のジーナです。

 これが本当にシェスタコービッチ?・・のプロローグから幕が開くと、これぞソ連・・みたいな幕。ベージュと黒で、中心に鎌と地球儀。黒抜き文字で、社会主義的スローガン「コルホーズの女性は偉大だ」「トラクターと託児所は新しい村の原動力だ」など、「バレエのまやかし(プラウダの書評←これは?)」が大きく書かれており、それが上がると、稲穂ではなく、小麦の園(っていうかわかりませんが・・)なんとも素敵なシチュエーションで、クリサノワが登場します。1幕目から全開のアレグロは、なんでここでこれかな・・なんて考える時間も与えず、ちゃんこそばの様に、素晴らしいダンサーの技術がみれます。この人数を集める層の厚さと、これだけのバカバカしいと思わない(本当にみんな楽しそう・・なので嬉しかった)一生懸命さは、今年のハイライトですし、今年観れて幸せです。でもこれ配役されて凄くうれしいと思います(って感じさせてくれました)
あと終盤でのアレクサンドロワとクリサノワの仮面の場面もなんとも素敵。

多分文化会館、ほぼすべての人が笑顔になっていたような気がします(あくまで気がします)
シェスタコービッチの楽曲は、信じられないくらいの陽気さとバレエでの相性を感じさせ、ボリショイ管弦楽には素晴らしい音量で聞かせて頂く事ができました。

最後は上の絵で終わってくれるのですから、幸せ倍増かも♪

明日もっと真剣に書きます。
今日は、少し遅くなってので明日に備えます
  

2008年12月7日日曜日

12/7 ボリショイ vol.3 『白鳥の湖』


 本日は、白鳥の湖2回目 グダーノフ・クリサノワを観てまいりました。あのグランフェッテを観れば怪我がない様なので安心しました。 本当に寒いです。珍しく早い時間からの公演(12:00~)です。私の家からはやはり1時間前に出ると慌ただしいので、少し早めに起きて寒い中、文化会館に向かいました。久し振りに時間が有ったので、アメ横に向かったのですが、ひとごみが凄く、200Mで心が折れた・・。そのまま公園を歩いて、会場に入り席に着くと、改めて12月の日曜で有ることを認識しました。


白 鳥 の 湖  2 幕 4 場  

音楽 : ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
台本・改訂振付・制作 : ユーリー・グリゴローヴィチ
原振付 : マリウス・プティパ,レフ・イワノフ,アレクサンドル・ゴールスキー
美術 : シモン・ヴィルサラーゼ
音楽監督・共同制作 : パーヴェル・ソローキン
照明 : ミハイル・ソコロフ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団

オデット/オディール : エカテリーナ・クリサノワ
王妃 (王子の母) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ジークフリート王子 : ドミートリー・グダーノフ
ロットバルト : ユーリー・バラーノフ
王子の家庭教師 : アレクセイ・ロパレーヴィチ
道化 : 岩田守弘
王子の友人たち : アンナ・ニクーリナ,アナスタシア・ゴリャチェーワ
儀典長 : アレクサンドル・ファジェーチェフ
ハンガリーの王女 : ネッリ・コバヒーゼ
ロシアの王女 : オリガ・ステブレツォーワ
スペインの王女 : アナスタシア・メシコーワ
ナポリの王女 : アナスタシア・ゴリャチェーワ
ポーランドの王女 : エカテリーナ・シプーリナ
3羽の白鳥 : ネッリ・コバヒーゼ,ユーリヤ・グレベンシチコワ
         オリガ・マルチェンコワ
4羽の白鳥 : キナーラ・アリザーデ,スヴェトラーナ・グネードワ
         スヴェトラーナ・パヴロワ,アナスタシア・スタシケーヴィチ
ワルツ : オリガ・ステブレツォーワ,アナスタシア・シーロワ
      アレーシヤ・ボイコ,アンナ・オークネワ
      カリム・アブドゥーリン,デニス・サーヴィン
      ウラジスラフ・ラントラートフ,エゴール・フロムーシン

 以前から、楽しみにしていたエカテリーナ・クリサノワ、ドミートリー・グダーノフのペアリング。ドミートリー・グダーノフは現時点でのボリショイで王子としての一押し・と書かれています(ラトマンスキー、インタビュー記事から)。クリサノワは私自身、プリンシパル以外では余りよく知らない中、(ボリショイ・マリインスキー)合同公演で観た時からの好きなバレリーナ。また(いまごろ)発見なのは岩田さんの凄さです。道化で昨日のヴァチェスラフ・ロパーティンも超絶だったのですが。彼は面白い。小芝居も徹底していて一度でファンになりました。また入口のところには、彼の名前が入った花束の数が多かったです。

今日も昨日通り、オーケストラはとても感動的なものです。
以前観た時から、クリサノワは存在が好きです。 心震わせるとかと言うのでは無く「気になる」と言う方がいいかもしれません。また、インタビュー動画など観ていて飾らない、作りすぎない所、またとても前向きなところが彼女の個性です。そのままが本日の舞台でも出ている感じです。今日は1Fで観ていたのですが、普段は使わないオペラグラスを何度か覗き、表情を見ておりました。少年の様な彼女は悲劇的な白鳥では無く、ハッピーエンドなオデットを観てみたいな・・なんて勝手な事を考えつつ帰りました。
トピックは、2幕のオディールのグランフェッテでしょう。会場は割れんばかりの拍手、ブラボーです。シングル、ダブルほか本当に観たことの無いバリエーションを入れて32回転を見事に着地。今日はこれだけでも満足です♪
面白かったのは、決めのポージングです。とにかく大袈裟。・・なのですが可愛いいからOKって感じです。別の方向かもしれませんが、愛されるキャラクターの持ち主と私の感想です。

 あとやっぱり岩田さん。このボリショイでこの地位は納得です。日本仕様キャストではありません(たぶん)。道化の速さは超絶と昨日書きましたが、彼が一枚上と言う事を本日知りました。道化は彼以外には考えられません。最近仕事で疲れており、睡魔が至る時間に現れる毎日ですが、今日は彼のお陰で、充実した時間ですし、食い入るように見ることが出来、とても幸せでした。グダーノフは王子としては、正統派です。本当にきれいです。

書こうと思って過去2回書き忘れていましたが、足音が本当に少ないですね。それもコール・ドに至るまで。白鳥達の白のバレエでは、特に文化会館などは足音が気になるものですが、新国立とか柔らかい床以外での、これ程の徹底ぶりは見事♪

残りの演目は、『明るい小川』ですね。とっても楽しそうな演目なので、楽しみにしています。
もちろん初見ですが・・
 

2008年12月6日土曜日

12/6 ボリショイ vol.2 『白鳥の湖』にブラボー

 
アレクサンドロワ、2回目です。本日は、ボリショイ・バレエ「白鳥の湖」を観てまいりました。

白 鳥 の 湖  2 幕 4 場  

音楽 : ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
台本・改訂振付・制作 : ユーリー・グリゴローヴィチ
原振付 : マリウス・プティパ,レフ・イワノフ
  アレクサンドル・ゴールスキー
美術 : シモン・ヴィルサラーゼ
音楽監督・共同制作 : パーヴェル・ソローキン
照明 : ミハイル・ソコロフ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団


オデット/オディール : マリーヤ・アレクサンドロワ
王妃 (王子の母) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ジークフリート王子 : アルテム・シュピレフスキー
ロットバルト : パーヴェル・ドミトリチェンコ
王子の家庭教師 : アレクセイ・ロパレーヴィチ
道化 : ヴァチェスラフ・ロパーティン
王子の友人たち : アンナ・ニクーリナ,アナスタシア・ゴリャチェーワ
儀典長 : アレクサンドル・ファジェーチェフ
ハンガリーの王女 : ネッリ・コバヒーゼ
ロシアの王女 : オリガ・ステブレツォーワ
スペインの王女 : アナスタシア・メシコーワ
ナポリの王女 : アナスタシア・ゴリャチェーワ
ポーランドの王女 : エカテリーナ・シプーリナ
3羽の白鳥 : ネッリ・コバヒーゼ,ユーリヤ・グレベンシチコワ
         ヴィクトリア・オーシポワ
4羽の白鳥 : チナラ・アリザデ,スヴェトラーナ・グネードワ
         スヴェトラーナ・パヴロワ,アナスタシア・スタシケーヴィチ
ワルツ : オリガ・ステブレツォーワ,ヴィクトリア・オーシポワ
      アレーシヤ・ボイコ,アンナ・オークネワ
      カリム・アブドゥーリン,デニス・サーヴィン
      ウラジスラフ・ラントラートフ,エゴール・フロムーシ


 まずは、書かなければいけない事は、グリゴローヴィチの思想と台本でしょう。プログラムに少し書いていますが(詳細は割愛しますが)、整理した台本はそれぞれの役の表情となり、意味付けとなって一貫性をもちます。配役された部分の不明感が無く(と書いていた)キチンとして、意識を共有できる部分は物語を舞台として魅せる手続きが気持ち良かったです。
 (誰の内部にも住みつく感情の悪魔)ロットバルトの意味付けは、象徴的でジークフリートの弱い部分を表し、王子を操る表現を感情と受け止めています(振付も影を表している表現が多かった事に起因しています)。 悪い意味での弱さと悪くない自分、少しの勇気と理性による意志でのフロンティア。相対する部分をこの本当の意味での悲劇の託している気がしています。 やはり因果応報とでもいいましょうか。少し言い方は古いかと思いますが、これ以上の言葉が浮かびません。かたや、2幕は花嫁(候補達)が、自身の自慢のダンサーを引連れ、王子にこれでもか・・と言うぐらいに自慢。 当然ディヴェルティスマンでの主役は自分。候補達は常に真中。後に主催である王妃のプロデュースの中、ワルツを踊ります。このワルツはとても好きな旋律ですが、コリフェの役柄的にいつも不満に思っていましたが、ボリショイソリストが、吹き飛ばしてくれました。一番のポイントはもちろんエンディング。紗の幕間から見えるオデットの死は、間違いの代償。
 ・・ と受け取ったストーリです。

 次に書きたいのは、前回も書きましたがパーヴェル・クリニチェフの緩急な指揮。いつもオーボエの音を目を瞑って聞いていますが、今日はその時間は当然ありません。やっぱりオケに向かうや否や、指揮棒を下しています。 2幕開始もそうですが、このオーケストラは好き。ハープ、管が特に素晴らしいです。(今日ハープの人を少し観察していました。ロシアの典型的なおばちゃんでした。感覚は素晴しいし、幕間25分もチューニングメータでの調整をしてられました)バイオリンソロは、王子とオデットの会話そのものですし、オディールのフェッテは超高速で盛り上げ、エンディングでは本当に震えます。

最後になりましたが、これは絶対書きたいこと♪
アレクサンドロワのオデットにブラボー。もちろんオディールにはブラボーではともて足りない状態です。キトリが最高と先日書きましたが、今日は世界一のオディールは彼女で決まりです。(ってほんと自分の性格を疑います ^^;; )
彼女のオデットは、兎に角丁寧です。オーケストラに遅れる訳ではなく、しっかりと魅せ、人間臭さの感情を詰め込みます。今回アレクサンドロワを3演目で購入したのは良かったと思います。この版でのオデットは儚さ、弱さ、逃げ場所、空想そのほか、ネガティブな部分の象徴なのでしょうか。 無機質な白鳥(オデット)とは全くの別次元での情景を表現しているかのうようなアレクサンドロワでした。
一方の明日のキャスト・クリサノワは2年前から、踊っているが古典で最も難しい役・・と解説されています。 また解釈は”あくまで鳥。手は羽”です。 ・・実はこれを今日読んでいて笑いました。意図は本当に翻訳者に伝わっているのか疑問ですが、明日報告します。

 スペインの一部男性陣のおとなしさが気にかかりました。ここは男前を最高に押し出す部分。遠慮はダメもったいないね。 特に目立ったのはハンガリーの王女、ネッリ・コバヒーゼと、ロシアの王女、オリガ・ステブレツォーワです。何ともきれいでうっとり。3羽でもコバヒーゼは目立っていました。観ていてキチンを踊る方が好きです。よく音符に遅れて最期をしりすぼみする事を見かけますが、彼女はしっかり音を取って刻んでいる感じがします。道化ヴァチェスラフ・ロパーティンは超絶でした。でも厭味では無く軽くこなしている事が、とっても好印象です。

こんなに言って最後ごめんですが、少し衣装古臭いです。台本が良いのに・・もったいない!
明日も「白鳥の湖」を観ますので、時間があれば報告します。
 

2008年12月5日金曜日

12/3 ボリショイ vol.1 『ドン・キホーテ』


 
ドン・キホーテ  全 3 幕  
2008年12月3日(水) 18:30~21:10

【スタッフ】
    音楽 : ルートヴィヒ・ミンクス
    台本 : マリウス・プティパ
    振付 : マリウス・プティパ,アレクサンドル・ゴールスキー
    振付改訂 : アレクセイ・ファジェーチェフ
    ファジェーチェフの助手 : ミハイル・ツィヴィン
    美術 : セルゲイ・バルヒン
    衣裳復元 : タチヤーナ・アルタモノワ,エレーナ・メルクーロワ
    音楽監督 : アレクサンドル・コプィロフ
    照明 : ミハイル・ソコロフ
    美術助手 : アリョーナ・ピカロワ
    指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
    管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団
    
【キャスト】
    キトリ/ドゥルシネア : マリーヤ・アレクサンドロワ
    バジル (床屋) : ドミートリー・ベロゴロフツェフ
    ドン・キホーテ (さすらいの騎士) : アレクセイ・ロパレーヴィチ
    サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの剣持ち) : アレクサンドル・ペトゥホーフ
    ガマーシュ (金持ちの貴族) : デニス・サーヴィン
    フアニータ (キトリの友人) : ヴィクトリア・オーシポワ
    ピッキリア (キトリの友人) : オリガ・ステブレツォーワ
    エスパーダ (闘牛士) : アンドレイ・メルクーリエフ
    ルチア (街の踊り子) : アナスタシア・メシコーワ
    メルセデス (踊り子) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ
    ロレンソ (キトリの父) : イーゴリ・シマチェフ
    ロレンソの妻 (キトリの母) : アナスタシア・ヴィノクール
    公爵 : アレクサンドル・ファジェーチェフ
    公爵夫人 : エカテリーナ・バルィキナ
    居酒屋の主人 : イワン・プラーズニコフ
    森の精の女王 : アンナ・ニクーリナ
    3人の森の精 : ユーリヤ・グレベンシチコワ,ネッリ・コバヒーゼ
              オリガ・マルチェンコワ 
    4人の森の精 : アレーシャ・ボイコ,スヴェトラーナ・パヴロワ
              チナラ・アリザデ,スヴェトラーナ・グネードワ
    キューピッド : アナスタシア・スタシケーヴィチ
    スペインの踊り : クリスチーナ・カラショーワ
                アンナ・バルコワ,エカテリーナ・バルィキナ
    ジプシーの踊り : アンナ・アントロポーワ
    ボレロ : アンナ・バルコワ,エフゲーニー・ゴロヴィン
    グラン・パの第1ヴァリエーション : エカテリーナ・クリサノワ
    グラン・パの第2ヴァリエーション : チナラ・アリザデ

本日は、ボリショイ・バレエ『ドン・キホーテ』を観てまいりました。以外と最近18:30という時間が速く感じられます・・夜がとてつもなく長いと感じます。最近外はすっかり寒くなり、また街も美しくデコレートされてますが、私は日曜も休日も無く仕事の毎日。唯一この時間だけが休息の時間です。今日久しぶりに六本木ミッドタウンに寄りましたが、やはり周りは華やかでした。上野はと言うと、これが結構地味目。でも「フェルメール展」(http://www.tbs.co.jp/vermeer/)等は、80万ってかなりの集客があったこと、TVで見たような気がします。すっかり長くなりましたが、ボリショイ1日目です。特にアレクサンドロアの舞台をとても楽しみにしていた私ですし、フィーリンのいない穴を埋められる男性陣に期待しておりました。

文化会館に入るなり、館内放送でプレトークのアナウンスが・・そう今日はラトマンスキーがインタビュー形式で時間を取っている事すっかり忘れていました。さっそく席につきました。
・各演目キャストの違いによる面白さ
・明るい小川と言うバレエ
・ドン・キホーテ、初キャスティング・ロンドン公演の話題(辛口批評家が多い中、5点満点で6点ついた舞台)
   ⇒この時、オシポア、ワリーシエフの2人が舞台登場
初のキトリ・バジル主演GETの感想などインタビューに答えていました
私服の2人はとても、好印象です。

私にとってボリショイ・バレエ団は初見です。(まだまだ初心者マーク全開でした)プロローグ後の1幕の眩しいこと、またロシア/ボリショイバレエの美しさとエネルギーを十分に感じ取れる1幕。今回の舞台はとても明るく、暖かくなりました。っていうよりキャスト陣のエネルギーで蒸し暑いくらいでした。 (いつもより3度位、館内気温が上昇していたように思います)。
楽しみにしていた、アレクサンドロワの音の取り方と蹴り上げるタイミングの素晴らしさに完璧に1幕目ではまりました。一人で”ニヤニヤ”していて・・、傍から見たらさぞ、変人の様に見えていたと思います。
ただ全体を通して残念だったのが、ベロゴロフツェフのサポート。アレクサンドロアがかわいそうな位にアイコンタクトの多さが気になり、また2幕居酒屋ではぶつかったり・・それはもう・・って感じ。でもレベルが高い中での不満。ソロでの美しさは彼のスタイルと併せてとても美しく、もちろん満足のいく(ってもの失礼ですが)ものです。(とっても贅沢な意見です^^;) 空中での待機時間の長さは観ていてドキドキする位にきれいですし、それでもって珍しい位の足の細さ。
グラン・パの第1ヴァリエーションのクリサノワは、白鳥の湖を楽しみにしていますが、今日観れて本当に幸せです。また。ネッリ・コバヒーゼは以前、ジゼルで観てから今回もやはり素晴らしかったです。明日(土曜日)は白鳥の湖を見にいきます。 昨日から更新出来ずにいたこと、仕事の関係でまた遅れるかもしれませんが、無理せず書いていきたいと考えています。

 先日このサイトでも書いた”マリインスキー公演”のチラシがやっと出ていましたが、白鳥のロパートキナとキトリはやはりアレクサンドロワが私的なNo1ではないかと思えるくらいの、今回はまり役に思っております。 とっても印象的なのが、バジルが足を掴み損ねるシーンがあるのですが、アレクサンドロワのすました笑顔の可愛かった事。細かな演技は大変面白く鑑賞することができました。 当然の事ですが、アレクセイ・ロパレーヴィチのドン・キホーテは幕が上がった瞬間、3M以上の人間離れした感覚に捉われ、アレクサンドル・ペトゥホーフのサンチョは、この上ないコミカルさ。総合的な質の高さ・・もちろん帰りはとっても幸せな気分で帰りました。

今回は、オーケストラも ボリショイ劇場管弦楽団が参加、 やっぱりそう・・管が素晴らしいと時々眼を瞑った時の音が何とも言えない気持ちよさを感じることができます。(もちろんバレエでの話ですが・・)
特筆すべきは、パーヴェル・クリニチェフさんの速さと、平気なダンサーのバランス。 感じる事の出来る人たちがあれほど揃っているって素晴らしいと感じます。
決して、1.2.3のリズムだけではないような・・・