2010年12月2日木曜日

12/1 新国立劇場 『シンデレラ』 1回目




  本日は、新国立劇場バレエの『シンデレラ』。 「くるみ割り人形」と交互に上演される演目として定着している為、やはりこの時期、気になる演目でございますね♪

わたし事ですが、前回の「トリプルビル」が1度しか観れなかった”残念さ”が悔やまれますが、今回は本日を含め数回予定しております。でもなんとなく早すぎ感があるかも・・まだ12月始まったばかりなのに・・。次の公演1月のラ・バヤデール迄時間は無いのかな? すでに年末の演目じゃなくなっているし・・。
初台へは本日早めに付いたので、タケミツホールの横の本屋さんへ向かってみようと思いましたが、気持ちに負けて、行けなかった・・まっ良しとします。

← この画像小さいのですが、
1000円で買ったパンフレットに載っていました。気づいた方も、そうでない方も、この写真のさいとう美帆、「犯罪的な可愛さでした」。
今日の舞台も期待しちゃう、なんて言っても今日はマイレン王子・・・です。






芸術監督:デヴィッド・ビントレー Artistic Director : David Bintley
振付:フレデリック・アシュトン Choreography : Frederick Ashton
作曲:セルゲイ・プロコフィエフ Music : Sergei Prokofiev
装置・衣裳製作:英国ロイヤルバレエ
Scenery and costumes : Production of The Royal Ballet at the Royal Opera House
指揮:デヴィッド・ガルフォース Conductor : David Garforth
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra


キャスト:


     【シンデレラ】  さいとう美帆
     【王子】  マイレン・トレウバエフ
     【義理の姉たち】  マシモ・アクリ 堀 登
     【仙女】  川村真樹
     【父親】  石井四郎
     【春の精】  丸尾孝子
     【夏の精】  本島美和
     【秋の精】  米沢 唯
     【冬の精】  寺田亜沙子
     【道化】  グリゴリー・バリノフ
     【ナポレオン】  八幡顕光
     【ウェリントン】  小笠原一真
     【王子の友人】  芳賀 望 江本 拓 菅野英男 輪島拓也


いきなりですが・・
バレエはやはり楽曲なのですね♪
プロコフィエフのシンデレラ(作品87)は、他にピアノ組曲、ほかヴァリエーションがありますが、やはりバレエあっての楽曲か、音楽あってのバレエなのか・・なんて考えてる自分が居ます。でも素晴らしい音楽があって美しいバレエがあって、魅力は尽きません。素敵♪
新国立劇場は、今日はいつもの状態迄復帰しておりました。前回、変な書き方を致しましたが、やはり、あんな演目をさらっとこなすのは、早いのかな?・・ 古典全幕作品、それと今回のグランド・バレエは素晴らしいの一言。 改めて見直す結果となりました。舞台に栄えるライトの色彩のすばらしさ、衣装の豪華さと繊細さ、キチンと生地、光、配置まで考えられてるし、とにかくダンサーが着ると美しい。舞台デザインの纏まり、群舞、ソロイスト、すべてが揃ってました ・・と感じました今日は。


本題ですが、
さいとうさんが進化が劇的。 もう以前のちらっと出るびくびくした所なんて全然ないし・・。舞台であのどうどうとした演技。嫌味ではなく、しっかりとした気持ち(演じたいベクトルが判る気がして・・)を持って、舞台で演じてた。ブラヴォーって思います。以前は技術的な弱さを、愛らしさでカバーしてる感もありましたが、貫禄さえ感じる自身。とってもよい過ごし方をしたのですね♪
勝手ではございますが、そう感じずには居られません。
川村さんはオーラ全開でした。ほんとうに久しぶり。これだけのオーラ攻撃♪
仙女はほんとうにキラキラした役。舞台をパッと明るくする力がいるし、華やかさあっての役割・・見事でした、川村真樹♪


ずれましたが本題です
オープニング、気になってたさいとう美帆を見ていました。 義姉妹たちはいつもの調子だと思われます。意外と軽いなこのシンデレラって言うか、掃除の仕方も身が入っていないし、気にしてない様子じゃ・・ナイって事、すぐに分かります。以外と好きかも。実はシンデレラはとってもアクティブな役柄。日本で言うしとやかで、良くあるシンデレラストーリーの感じより、原作は、そう、この美帆さんの感じがはまる。 母親ももしかして・・って感じだし、悲しむ(振りをする?)シンデレラは、ぴったりフィットしてます。義姉妹の悪辣ぶりに少しだけ笑いました。もちろんお約束です。でも演技、うまいな。1回目準備の為に退席する2人に続いて、父親にすがるシンデレラの意外とお茶目な笑顔、その後の意外と落ち込んで無いギャップ。うますぎ・・美帆さん。本当に好きになっちゃう。 ここ大げさに落ち込んで見せるより、この方が物語が素敵に見えますし、後にもつながるって感じる。アグリー・シスターズは絶好調。洋服屋、ダンス教師等、ひと通りのあらすじを済ませて、2回目いよいよ、お城の舞踏会へ出かけます・・ここでもシリアスになる事無く、さらっと振舞う。その後が肝心。少しの寂しさと、気丈な気持ちで愉しみを見つけてしまう、あどけなさが・・ここでも上手かった。 ← そうポイントは小さい喜びで気持ちを満たせるあどけなさ・・の感情がって言うか、わたしには、今日そう感じてしまい、とても嬉しかったのです。
老人の振りをした仙女が、ぱっと舞台の華となります。もちろんあの銀紙が助けてる事は、内緒ですね。でも凄いオーラです・・出てきていきなりでしょ、 真樹さ~ん・・最高♪
ここから、新国立劇場の真骨頂です。きれい・・・うっとり・・・、言葉に・・出・来な・い♪(すみません、ぱくりに見えますね)
春の精、夏の精、秋の精の米沢 唯も、冬の精の寺田亜沙子は特に、美しく、音楽性の豊かさを示してくれた舞台。もう一気にあの銀の馬車をチャーターして笑顔でお出かけするシンデレラを見送ることとなりました。(このシーンは西山さん以来、ドキドキします)
25分の休憩。助かる!

お城。さっき迄の貧乏くさい風景から一転。
ライティングの技術を感じてしった。
2幕の振り付け、アシュトンのすばらしさを感じ無い訳にいきません。群舞に到るまでも。無駄なフォーメーションが、たぶん1つもなくて綺麗。 先ほど真骨頂って書きましたが、2幕もその言葉で終了です。書けることを書こうとすると、真骨頂以上のボキャが足りないわたし。
でもいよいよ、マイレン君、王子が登場してしまいまいた。ここ、シンデレラが一点を見つめて、王子にエスコートされますが、本当に綺麗(またこの言葉しか浮かびません。長らくバレエ見てなかったので・・では無く、ほんとうにレベルが高い次元で楽しめた気がします) 思ってた通りです。いや期待以上♪です。 これ、まゆみさんの舞台ってどうなるんだろう?
仙女に2回もくぎをさされ、言われた12時の時報がなってしまいました。ここ本当に好きな場面なのです。薄幕で少し隠すとも、隠さないとも言えない位の中で、あの混乱。王子と道化が、シンデレラを交互に対峙する。かわいい。とっても良い演出と感じます。焦るシンデレラも・・もちろん。

あっ休憩!
時計の幕の続き・・3幕です。ボロの衣装で逃げ帰る。最後追いかける王子って言うかマイレン君。シンデレラが部屋で気づき、靴に気づいた時の、夢と現実を認識した時の、ほのかな嬉しさの表現・・ここでも素敵な演技。 ほんとうにほんとうに、さいとうさんが進化した。あの家で、マイレン王子の白タイツが眩しい。コントラストのなせる技か、ライトの妙技。少しの間を置いて、お城での結婚式の始まりです。
とにかくこの時期良い演目です

お約束ですが、
やはり、あのスカラ座、フェリとコレーラ、ロミジュリも指揮したガルフォースでした。バレエでは好きな指揮者の1人。ダンサーの持つ音楽性をどう感じてるのかな? (少し興味があります)


もう最後まで、このシンデレラって演目は、真骨頂と、綺麗と、素敵しか感じません。
上手くこのバレエ団に合ってるって感じます。イキイキとしているのは、気のせいでは無いよね。

幸せな気分で帰る事が出来ました・・ありがとう♪

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