本日は、山手線が動いていない・・・・焦った・・・
それでも、今日は新宿から五反田迄通常15分が、なんと40分くらいかかってしまい、お腹も空いていたのですが、そのままゆうぽうとに入りました。5分前、そうだったクロークも無いので、寒かった今日は分厚いコートも着たままで席に着く事となりました。
≪ ジ ゼ ル ≫ 全 2 幕 (2時間15分)
2010年3月10日(水) 19:00~21:15
音楽 : アドルフ・アダン
台本 : テオフィル・ゴーチエ,
ジュール=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュ
振付 : ジャン・コラーリ,ジュール・ペロー,
マリウス・プティパ
振付改訂:アレクセイ・ファジェーチェフ
改訂振付補佐:タチヤーナ・ラストルグーエワ
装置・衣裳:ヴャチェスラフ・オークネフ
照明: パウル・ヴィダル・サーヴァラング
指揮: ダヴィド・ムケリア
管弦楽: 東京ニューシティ管弦楽団
<出 演>
ジゼル : ニーナ・アナニアシヴィリ
アルブレヒト : アンドレイ・ウヴァーロフ
ベルタ(ジゼルの母) : テオーナ・チャルクヴィアーニ
アルブレヒトの友人 : ユーリー・ソローキン
公爵(バチルドの父) : パータ・チヒクヴィシヴィリ
バチルド(アルブレヒトの婚約者) : マイア・アルパイーゼ
ハンス(森番) : イラクリ・バフターゼ ダヴィト・アナネリ
ジゼルの友人 : アンナ・ムラデーリ,ニーノ・ゴグア
ニーノ・マティアシヴィリ,エカテリーナ・スルマーワ
ニーノ・アルブタシヴィリ,エカテリーナ・シャヴリアシヴィリ
パ・ド・シス : テオーナ・アホバーゼ,ニーノ・マハシヴィリ
ラーナ・ムゲブリシヴィリ,リーリ・ラバーゼ
ワシル・アフメテリ,オタール・ヘラシヴィリ
ミルタ(ウィリの女王) : ラリ・カンデラキ
ウィリたち : ニーノ・ゴグア,アンナ・ムラデーリ
2回目のジゼルでした。観るごとに関心します。いろんな意味で・・・
それは、物足りない脇役陣。パ・ド・シスはやはり今日も楽しく無い。美しい筈の2幕は所々破たんしかけており残念な気がする。カンデラキはだいぶ疲れてきているし、有ろう筈が無い不安定さ(・・の中でもジャンプの高さは一品)。とってもネガティブな話を先にしました。もちろん逆の話をしたい為ですし、先日も書いた通りに、『いっぱいの幸福感』は、今日もわたしの気持ちの受け皿が許す限りで、受け取る事ができたと自負します。稀有なバレリーナで有る事は、あの会場の温かさを観れば一目瞭然でしょう。私の前では、若い女性数人が手を振り歓声を上げておりましたし、それに気付いたニーナは投げキッスで答えている。女性、男性が放つブラーヴォの声は鳴りやむ事が無く、ウヴァーロフは愛しげにニーナの手を握り、尊敬の念を示し、何度もニーナに寄り添っていました。温かい。本当に嬉しい。
さて本題ですが、
楽曲も前回聞いていて慣れてきている様です。オケのテンポは、マエストロ、ダヴィド・ムケリアは気持ち良い。出だしの間の取り方は、とても素敵な感じがしますし、一揆に弦が鳴り止まり、間が空く。良い感じ・・一瞬今日のオケはとっても素敵に感じたのも確か。・・がフルートがダメだった。ここは致命的。なんで外すかな・・・。あと時々チューバと思われるが、低音でとてつもない音を出していたのが残念であり少し悲しい。また外れました。
今日の席は、上手側・・そうジゼルは今まで下手側でしか観た事無かった為に、少し楽しみにしておりました。ミルタ側からの視界は初めてでしたし、どんな表情でアルブレヒトを庇っているのか? 花占いの時のアルブレヒトに向ける表情、ハンスから逃げるときの顔・・等など。とっても良く見えました。そもそもジゼルは遠目から2幕の白のバレエを美しさを楽しむ事が多いのですが、ジゼルファーストコンタクトが、ルジマトフ・シェスタコワのインパクトにやられた為、それ以来近くで観る演目になっているのも確か。ましてニーナ&ウヴァーロフだけに今回のそうだったし、当たっていた。
1幕、心臓が苦しくなったジゼルはアルブレヒトが心配する中、平静を装う。ウヴァーロフの優しさに満ちた指先が、ジゼルを抱く。ここやっぱり素敵でした。どうしようも無いのですが胸がきゅんとくる。
しばらくして、母が登場し「ジゼルは何処?」って言う時にアルブレヒトの大きな体に隠れている、少女みたいな顔、演技。愛らしいニーナはいたずらっ子の様に母の心配に「私、恋をしての・・」って答えている様。でも母は気遣いからウィリ伝説とジゼルの体の事をいたずらに誇張してしまう。この母、少し大げさですが母心からですね♪ 説明に一生懸命になる母は周りが目に入らずに居るが、ジゼルは「私は大丈夫よ」って、ここで母は正気に戻されて、「そうね」って変な納得をしてしまいます。大きなウヴァーロフに隠れる、いたずらなニーナの顔は忘れる事が出来ません。
角笛を鳴らしたハンスは、アルブレヒトに一矢報いる手はず。ヌレエフパトリス・バール版では、ハンスとアルブレヒトが無言の対峙をし、意味をジゼルは瞬間的に察します。・・がこの版では、笑いで一応誤魔化して見せるアルブレヒト。恋人である筈が、ジゼルにとって雲の上の存在・バチルドの婚約者で有る事を確信する。一気に絡み合う運命とジゼルの気持ち。アルブレヒトが手にキスしようとした瞬間(・・そう、今日はあの対角線上の席でした)ジゼルはただただ、気力だけで2人の繋がれた手と手の間に割り込み、「わたしのアルブレヒト」で有る事を・・・・確認する部分を、改めて正面から拝見したのです。「感動的」以外に言葉が見つかる筈もありません。(今日は観点が違う)壊れゆくジゼルを見たハンスの苦悩。ここに注目した日は初めてでした。これだけハンスの後悔を観た事が有りませんでした。ここからは今日のポイントですが、ウヴァーロフのすさましいばかりの勢い。初めて観ました。怒っている。気が狂わんばかりに。憤怒の形相はジゼルを失った愛ゆえなのか?それともハンスと自身へ向けたものか? 上手く書き言葉では表現は出来ないのですが、双方で納得しております。凄かったです。あんなにノーブルを体現したダンサーであるウヴァーロフが、あの形相。
1幕は長い幕でした。
2幕の始まりです。
ミルタ・カンデラキの様子がおかしい。疲れなのでしょうか? 跳躍力はやはり素晴らしいのですが、観た事が無い程の不安定さ。ハードな移動と舞台でしょう。日本の公演が劇団にとって大きな収入になると嬉しいのですが、JAさんももう少しゆっくり体調調整出来る様にしてほしい・・なんてファンは勝手に思ってしまいます。もちろん、男性・女性問わず、とくにニーナとウヴァーロフも心配ですが、屈指の美しさを持ったジゼル2幕は完璧にこなしておられました。
ミルタが対角線上に並んだウィリ達の先頭での表情。ハンスが必死になって許しを乞う姿。とっても感情が出ていてイラクリ・バフターゼが好きになりました。
2幕アダージョでは、転調して長調になる部分。ジゼルが、空気より軽く飛び跳ねている姿が残ります。ニーナは確かに少し抑えている様ですが、あの部分だけは素晴らしいし、軽い。もう『空気感』って言える。ニーナが書いている通り、2幕ウィリになったジゼルは未だ間の存在。人間の様に有機的でもなく、良く有りがちな無機的でも無い。 当たりです。
一番好きな場面が続きます。
2幕は短い幕でした。
最後アルブレヒトは、長い長い・・ここはエピローグとしても成り立っている様に感じますが・・感謝の念をジゼルとウィリ、ミルタへ迄も、送っている様にさえ感じます。多分、この後アルブレヒトの幸せを、ジゼルは祈ったのでしょう・・・っていう事まで考えさせる演目でした。ジゼルの公演は終わりました。また観てみたいし、来日でこの演目を持って来てくれるのであれば、ニーナ&ウヴァーロフでは無く、グルジアバレエで見せて下さい・・とも感じます。欲張りな私はニーナ&ウヴァーロフでも観たい気持ちも入り混じりますが・・・。
今日も長い長いカーテンコールでした。
やっぱり最後までスタンディングで会場は溢れています。
わたしの様なと言うと、歴史を持った人も多いと思うので失礼と考えますが、熱心に応援するファンに支えられているニーナとしっかりと舞台を紡ぐウヴァーロフに送られていた感謝は、わたしも同じと思います。
ああ今日が終わり、最後の1回は14日です
まだ途中ですが、JAさんにはいつもながら感謝、でもオケなんとかしてほしい♪
初めてお邪魔します。 ジゼルの感動で眠れずにネットを検索していたらこちらにぶつかりました。
返信削除遅いので用件のみで失礼します。
今日のいえ、10日のハンスですが3日とは違ってダヴィト・アナネリさんでした。
ゆっくり読ませていただき、またコメントを投稿させていただきますね。
kitri さま、ご返事が遅れてごめんなさい
返信削除それと、はじめまして
>今日のいえ、10日のハンスですが3日とは違ってダヴィト・アナネリさんでした。
大変失礼いたしました
内容は修正しておきます
それと是非コメント下さい
お待ち申しあげております
>ジゼルの感動で眠れずに
本当にkitriさまの仰る通りでしたね
幸せでした
とうとう昨日で終わってしまいましたが
大きく心に残った舞台で有った事は間違いありませんね♪
また宜しくお願いします