本日は楽しみにしていたヴィシニョーワの舞台「白鳥の湖」です。今日は少し時間の猶予があったので、早い目に入り、ホワイエでゆっくりしておりました。マリインスキー『白鳥の湖』3回目の公演です。でにJAさんも白鳥の湖が好きなのか、やっぱり集客なのか、そろそろ演目も考えて欲しいところ♪
白鳥の湖
音楽 : ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付 : マリウス・プティパ,レフ・イワノフ
改訂振付 : コンスタンチン・セルゲーエフ
台本 : ウラジーミル・ベーギチェフ,ワシーリー・ゲーリツェル
装置 : シモン・ヴィルサラーゼ
衣裳 : ガリーナ・ソロヴィヨーワ
指揮 : ボリス・グルージン
管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団
≪出演≫
オデット/オディール : ディアナ・ヴィシニョーワ
ジークフリート王子 : イーゴリ・コールプ
王妃 (王子の母) : エレーナ・バジェーノワ
王子の家庭教師 : ソスラン・クラーエフ
道化 : ラファエル・ムーシン
悪魔ロットバルト : イワン・シートニコフ
王子の友人たち : ヤナ・セーリナ/ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク/マクシム・ジュージン
小さな白鳥 : エリザヴェータ・チェプラソワ/ヤナ・セーリナ
ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク/エレーナ・ユシコーフスカヤ
大きな白鳥 : ダリア・ヴァスネツォーワ/ユリアナ・チェレシケーヴィチ
アナスタシア・ペトゥシコーワ/リリヤ・リシューク
2羽の白鳥 : ダリア・ヴァスネツォーワ/オクサーナ・スコーリク
スペインの踊り : アナスタシア・ペトゥシコーワ/ヴァレーリヤ・イワーノワ
イスロム・バイムラードフ/カレン・ヨアンニシアン
ナポリの踊り : ヤナ・セーリナ/マクシム・フレプトフ
ハンガリーの踊り : ポリーナ・ラッサーディナ/ボリス・ジュリーロフ
マズルカ : アリサ・ソコロワ/オリガ・ベリク/ナターリア・ドゥゼヴリスカヤ
スヴェトラーナ・シプラトワ/ドミートリー・プィハチョーフ
カミーリ・ヤングラゾフ/ニコライ・ナウーモフ/セルゲイ・サリコフ
大きな白鳥では、エカテリーナ・コンダウーロワが本日登板。降板した人を覚えておりませんが、たぶんユリアナ・チェレシケーヴィチではないかな・・と思っておりました。 コンダウーロワは、今の「大きな白鳥」に入ってても目立ちまね♪ やっぱり奇麗だわ
今日って言うか、今公演の・・ディアナの様子が変です。
あの彫像のような、とっても美しい筋肉が ・・・ 全般的に細い。 もちろん腕も明らかに変わっているし、2場で登場したとき思わずオペラグラスを覗き込みました。 鮮烈ささえ感じるオデットをイメージしていましたし、情熱的なオディールは、鍛えられた技術の上で体現して頂ける事、とても楽しみにしていました。運命を受入れ、それでも無償の愛の強さを期待していました。ディアナは運動をしないダイエットしたての筋肉の無い体のように・・ってわけありませんが、でもディアナの潜在的な核反応に、異常が見受けられます。オディールではその反応がとても気持ちよく、また3幕はそのギャップを楽しんだ、3年前の公演。ディアナもまた(いつもより)静かなオデットでの始まりでした。面白かったのは、コールプ。彼もまた少し細くなっている。わたしの目がおかしいのかな? って勘違いするくらい2人とも違う次元にいた様な気さえします。内面的には、夢見がちな女性の様なロマンティックさと、子供の様にナイーブさ、ナルシズムと妖しさも併せもった彼のジークフリートは、キャラが立ってたはずが、今日は、多面性が少しだけ。 逆にとっても解り易く演じてました。パ・ド・トロワの後のワイングラスを持ったワルツでは、コールプの後ろにマクシムが並ぶのですが、どちらが王子なのか分からない位に、彼も優しいだけの王子になっていた感じです。
1幕2場、湖畔の情景ですが、しずかにオデットの登場です。先ほど書いた様に、ディアナじゃ無いみたい。ジークフリードの手を取るシーンはイメージ通りのディアナだった。しっかりと見知らぬ男性の手を握り目を見ていた様。そのあとの細やかさがここを揺さぶる。 一瞬は心を許した様に見せ、でも瞬間的また今までの運命を思い出す「こころの動き」が、とても解り易い。 実はこのオデットはとっても気弱な女性を表現している様にも見えてしまう。内面の弱さを出せない性格、責任とこころの芯がいつも相反し、この心労は見てるだけで辛い。ディアナの今回の手足の細さがその演技を助長させる。もちろんいい意味で。 ・・(わたしの)心が痛む・・ パドドゥが終わった後は、ここでもやはり拍手が止まらない。ロパートキナとはもちろん種類の違う感動。この状況でもマリインスキーのプリンシパルの力。 今日のディアナ、安定していたと観るか、物足りないと観るかは賛否。でも一瞬の舞台は待ってくれない為、舞台は進んでいく。ロパートキナの日、少し違和感があった1幕2場でのオデット・最後のヴァリですが、今日見てやっぱり少しロパートキナがアレンジしている事が解りました。やっぱり細かいところアレンジしているのですね♪ 舞台上手後ろから、下手前方に進むのですが、腕の動きだけじゃない。ほんとうに一期一会である事を改めて感じます。
大きな白鳥では、コンダウーロワが登場しています。すぐに分ります。舞台は人を強くするのでしょう。自信は美しさに繋がり、経験がミスをカバーするのでしょうか。なんて言いながら横浜の公演を観ていなかったとすると、わたしなどはそう感じなかったかもしれないし、今日の舞台でコンダウーロワをそれほど注目出来ていなかったかもしれない・・・・と思うと、鑑賞眼は、結構いい加減なのかもしれません。 たぶん! それ分を差し引いてもやっぱりうまかったと思います。 逆に他のメンバーの問題かも・・ 今の稚拙なわたしではわかりませんが。
3幕では、ジークフリードにリフトされ、ロットバルトに向かう目線が好きです。今日のディアナは予測通り、本当に一貫性のとれた所を見ると、やはり全体的な方向性、解釈を以前とは少し変えたのかもしれませんね。 舞台鑑賞前は、目線をロットバルトへ・・「向かえうつ位の勢いと愛をもって、立ち向かう」と予測しておりましたが、1幕を観た後では、これはあってはならないと、幕間の休憩時間に考えておりました。 また最後2人で歩く情景も優しく寄り添う的な部分を表現するかな? って。 ある意味当たっていたと思います。
今回の公演では、プリンシパルのハプニングが多い様ですね。疲れているのでしょうか?
お体を大切にして欲しいと思いますし、疲れているのであれば、「頑張り過ぎないで」って思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿