2009年12月26日土曜日

12/26 新作『くるみ割り人形』 3回目




本日は2009年最後のバレエ公演でした。
あっと言う間にクリスマスは飛び去りました。 気付いていない。

本日で、新作『くるみ割り人形』は都合3回鑑賞しております。 この季節・クリスマスの演目としては日本という場所では、きっと無くてはならない演目でしょうし、少なくともどこかのバレエ団で公演を打っている筈。 別に牧先生の新作『くるみ割り人形』に固執する必要も無く、好きな版を観る事ができれば、きっと幸せな気分で、チケットを有効活用できる筈。日本のバレエ団はわたし、新国立劇場バレエ団しかしりませんし、今のところは変更するつもりもございません。 ってやはり数年1つに絞って観ているので贔屓も出てきたり、成長も見えたり、意外性があったりでとても、趣味としては充実しております。やっと・・やっと終了してダンサーのみなさまもゆっくりお正月に向けて休んで欲しいものですね♪ 

  この公演を終わって判ったことがいくつかあります。それは後述するとして、小野絢子さんの成長が凄いです。もともと舞台での感情表現・細かい表情がウィークポイントと思っておりました。随分前2007年のくるみ割り人形・【パ・ド・トロワ】小野・井倉・八幡に観た時から、役がつくごとに成長しておられます。それは誤魔化しの無いパを美しく楽曲に遅れることなく踊れる資質です。今日は全然違う、新しい一面を発見(って前から持ってるのでしょうが、私的に発見とします)。 
  もちろんベースは変わっていないのですが、プラスアルファの 「感情表現がとても繊細で私たちに伝わる」 ものになっておりました。小野さんが・・舞台を、まずは1幕・・を完全の包んでいたように感じます。 さいとうさんはキラキラしたという表現がぴったりくる人。小野さんは楽しさ、ポジティブ、元気さを強いエネルギーをもって、展開されておられました。 でも表情がともて愛らしいし、少女の役にはぴったりで、ボールルーム(だと思われる)でのクリスマスパーティは、大勢の中でも彼女の元気一杯でとても愛らしいオーラは光っておりました。(逆に居ないと、少し地味に舞台が観えるくらいに・・) 彼女を観てるだけでこの演目、1幕は救われます。
  八幡さんとペアを組むことが多い小野さん、でも、初日(観ていないが)の山本さん、今日のマイレンさん、ペアを今後考えていただきたいと思います。わたし八幡さんが少し苦手なのでこんな事言ってますが、八幡さん自身はトレパックででも証明してるように、ともて魅せてくれるダンサーです。(プラボーコールは一番多いくらいです)

  さいとうさんの金平糖の精は、意外ですが、結構地味め? クララを演じている時のキラキラ感を、今日は出てきた瞬間から感じる事は出来ません。もちろん次第に盛り上がってきますが・・ 。それと抜擢なのでしょうか、今日の5期生の加地くん。なんとも頼りないし、技術もいまいち・・でも、憎めない顔。スタイル。^^;; 鍛えあげて下さい。かれとっても期待していますし、他の5期生メンバーは未だまだ、コール・ドの交代要員がほとんど。益田さん等は、安定してベテランさん後ろなどの定位置を確保した様ですね。 

  本日雪の女王の堀口さんは以前と感想は変わりません。音のとり方が、私にとっては苦手な部類。それぞれステップを一本調子で面白く無くすのも、タメを作ってメリハリをつけるのも、音のとり方・・感性なのでしょう。本当に感じます。 良い例では、NHKで都さんのバレエレッスンの生徒さんは殆どが、メリハリの無い踊り方をしている(?) 後の都さんの模範映像で、同じ振付が全く別ものになってたのは事実と思います。 それと同じような感想を、湯川さんで前回観てるので、今日の堀口さんはそう思いました。 ボリショイでの「椿姫」が素晴らしいのは、実は想像が付きません。 多分わたしが堀口さんの良い部分が分かっていないだけなのでしょう。 それか役柄によるものなのか? 現時点では不明ですが、今後楽しみとします。

  意外となんでも、消化しているまゆみさん。今日は中国です。前のアラビアではひろみさんが、気高い気品をもったアラビア王女で登場した後なので、少しある意味違和感を感じ見てましたが、うまいですね彼女は・・何を踊っても。Mayumi's Styleが確立されています。葦の精でも、今日もとっても美しく、スタイリッシュなまゆみさんにブラボーでしょう♪ 後輩たちと踊ってても軸の正確性、アラベスクの足の向きなど ・・多分一番綺麗♪ と思います。観てて力みのない、わたしがうっとりできる1人である事は間違いありません

★後述の1番目は、3回を通して書けていなかった事ですが、1幕目のクララと、王子のパ・ド・ドゥがあるのですが、この時、ボールルームの背景紗幕、他オブジェクトたちが、舞台転換の為に、引き上がり、次の舞台の為に、サイドの背景紗幕が降りてきます。ここ・・とっても気になります。何故かというと、集中して観たい部分で・・牧さんも新国立劇場のダンサーを一堂に魅せたいハズなのに、転換が気になってしまっています。 ここだけでも終わってからでもいいんじゃないでしょうか? そうする事で、このパ・ド・ドゥがいきてくる様に思うのは私だけかもしれません。
★後述の2番目は、2幕ではボールルームの背景は1幕の臙脂色から、ターコイズブルーと天井の高級なエメラルドグリーンを配した背景になります。そのに舞台正面にくり抜いた、入り口に星を配した夜景の中、金平糖の精が登場します。この場面はこの版で一番の美しさと思います。金平糖の精は白のベースに金刺繍のチュチュ。王子は、スカイブルーに金刺繍の上着で、白とのコントラストがこの上ない美しさを見せていました。(何度見てもうっとり♪)
★後述の3番目は、ひろみさんの素晴らしさはやっぱり、新国立劇場では飛び抜けていました。やはり階級通りである事は証明された感じをわたしは持ちます。(川村さんもです。もちろん)
★後述の4番目は、初回見た時の感想で「花のワルツ」と音が合っていないと書いておりましたが、今日は素晴らしい出来だったと思いますし、コール・ドのみなさんは本当に綺麗でした。
★後述の4番目は、クリスマス企画が多いこと。ホワイエには、ねずみ君がいて、人気者になっています(写真撮影では一番多いのでは?)


ちなみに・・服装辞典によると、
  白・・・願いが聞き届けられる希望・純潔
  赤・・・激しく燃え上がる愛、名誉欲、闘争心
  青・・・誠実
  黄・・・幸福をもたらす愛
  緑・・・芽生えつつある愛
  黒・・・死
の様になるそうです。


スタッフ
  【振 付】マリウス・プティパ/レフ・イワーノフ
  【作 曲】ピョートル・チャイコフスキー
  【演出・改訂振付】牧 阿佐美
  【指 揮】大井剛史
  【舞台装置・衣裳】オラフ・ツォンベック
  【照 明】立田雄士
  【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
  【芸術監督】牧 阿佐美
  【主 催】新国立劇場

キャスト
  【金平糖の精】さいとう美帆
  【王 子】マイレン・トレウバエフ
  【クララ】小野絢子
  【雪の女王】堀口 純
  【ドロッセルマイヤー】森田健太郎
  【シュタルバウム】逸見智彦
  【シュタルバウム夫人】楠元郁子
  【フリッツ】加地暢文
  【ハレーキン】江本 拓
  【コロンビーヌ】伊東真央
  【トロル】八幡顕光
  【ねずみの王様】市川 透
  【くるみ割り人形】八幡顕光
  【スペイン】古川和則
  【アラビア】寺島ひろみ 貝川鐵夫
             今井奈穂 大湊由美 中田実里 原田有希 
  【中 国】寺島まゆみ 江本 拓
  【トレパック】グリゴリー・バリノフ 八幡顕光 福田圭吾 
  【葦の精】高橋有里 長田佳世 大和雅美
  【花のワルツ】遠藤睦子 丸尾孝子 西山裕子
                寺田亜沙子 陳 秀介 福岡雄大 
                輪島拓也 芳賀 望


0 件のコメント:

コメントを投稿